ピルロ、ランパードを獲得したニューヨークシティFCは老人ホーム!?

火花散るNYダービーはフィールド内外でレッドブルが圧勝

 世界各地で町を2つに分けたライバル同士が熱く火花を散らし合うのがダービーマッチだ。ピッチ内の熱いバトルもさることながら、スタジアムでピッチを取り囲むサポーター同士もライバル心をむき出しにして戦う。時にトラブルに発展することもあるが、シーズンの中で大きな楽しみの一つになっている。
 特に、両チームの応援席ではライバルチームに対して皮肉を交えたチャントやバナーが掲げられることが少なくない。9日に行われたアメリカMLSにおけるニューヨーク・シティFC(NYFC)とニューヨーク・レッドブルズによる「ニューヨーク・ダービー」でも、そんな一幕があった。
 レッドブルズ側の応援席には、この夏にNYFCに加入したイタリア代表MFアンドレア・ピルロ元イングランド代表フランク・ランパードの2人が杖をついて腰を曲げている姿勢のイラストが描かれた巨大バナーが掲出された。そこには「シティは老人ホーム」という文字も書かれ、2人のレジェンドを獲得したNYFCを煽るような内容になっていた。
 今季初めて実現した「ニューヨーク・ダービー」は、5月の初戦ではレッドブルズが勝利していた。雪辱を期したNYFCは、ダブルボランチを組んだピルロとランパードに加えて、FWに元スペイン代表FWダビド・ビジャが入る豪華布陣でこのゲームに臨んだ。しかし、前半21分に先制ゴールを許すと、後半40分にも追加点を決められた。5本のシュートを放ったビジャも不発に終わり、5月に続いて2-0でレッドブルズがまたしても勝利。史上初めてダービーマッチが実現したシーズンは、レッドブルズがダブルを決める形で終わり、一大補強を敢行した不倶戴天の宿敵を揶揄したレッドブルズサポーターは一層溜飲を下げる格好となった。
 ヨーロッパ各地のリーグ戦も続々と開幕している。今季は様々な歴史を持つダービーマッチの中で、どんな物語が生まれるだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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