獲得に監督激怒のリーガ初の中国人「求められれば、いつでもプレーする」

監督激怒のドタバタ劇も収束

 今季、スペインのラージョ・バジェカーノに加入した中国代表MFチャン・チェンドンが入団発表を行い、「僕はここにスペインサッカーを学びに来た。プレーでチームの助けになりたい」と、抱負を語った。
 先日、ラージョを率いるパコ・へメス監督は「スポンサーの意向を押し付けられた」と、チャンの獲得に激怒したと報じられていた。しかし、その後ラージョのフェリペ・ミニャンブレスSDは「ヘメスはチャンが来ることを2年前から知っていたはず」と、そのの発言に反論していた。スペイン紙「アス」のレポートによれば、現在はへメス監督も「チャンは我々の選手。彼は練習でポジションを勝ち取ろうとしている。彼は素晴らしい人間だ」と語るなど、事態は収束に向かっているようだ。
 すでにプレシーズンマッチではラージョでのデビューを果たしたチャン。リーグ戦のピッチに立てば、リーガ・エスパニョーラでプレーした初の中国人選手となり、同国の歴史に名を刻むことになる。チャンもデビューを待ちきれない様子で、ラージョでの意気込みを次のように語っている。
「まだ4日しかクラブで練習をしていないけど、とても居心地がいいよ。もっと成長したい。好守両面で貢献して、チームにバランスをもたらしたい。スペインで初めてプレーする中国人選手になるのは夢のようだ」
 中国代表ではサイドバックでプレーしながら、前所属の北京国安ではより高い位置のウイングとしてプレーした。チャンは攻撃でも守備でも力になると、自身ものぞかせていた。
 そして、へメス監督に対しても絶大な信頼を寄せている。チャンは、「最も重要なのはプレーすること。ヘメス監督に求められれば、いつでもプレーする」と語り、攻撃的なポゼッションサッカーを志向する指揮官のもとでの活躍を誓った。加入時にドタバタ劇はあったものの、信頼を勝ち取ってプレーヤーとしての評価を高めることができれば、リーガ・エスパニョーラ史上初めてピッチに立つ中国人プレーヤーが誕生することになる。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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