非情な宣告 マンUのファン・ハール監督がバルデスをU-21チームに追放

居場所のないロッカールーム

 マンチェスター・ユナイテッドのルイス・ファン・ハール監督が、すでに戦力外を明言している元スペイン代表GKビクトル・バルデスをロッカーもろともU-21チームに“降格”させたことが明らかになった。この冷たい仕打ちによってスペイン人選手たちに動揺が走っていると、英地元紙「デイリー・メール」が報じている。
 昨季途中にフリーエージェントでユナイテッドに加入したバルデスは、ファン・ハール監督の哲学に反したという理由で戦力外を告げられている。バレンシア移籍などの可能性も浮上したベテランGKだが、2日にユナイテッドのカーリントンのク ラブハウスに戻った。その際、トップチームのロッカールームにバルデスの居場所はなかったという。ユニホームなど、すべてU-21チームに移され、バルデス自身もファーストチームからの追放を言い渡されたという。
 バルデスは3日に一人で練習を行い、昼食も一人だったという。それでもスタッフへの礼儀正しさは貫いたことから、記事では「彼はプレミアリーグに残留する希望を持っている」とリポートされている。
 バルセロナ時代にUEFAチャンピオンズリーグを3度制覇している守護神に対し、敬意を欠く行為にスペイン語圏の仲間は動揺しているという。バルデスはチームメートからの人気も高い。U-21でのプレーを拒否したという理由で指揮官は追放を明言したが、バルデス自身はツイ ッターで自身からU-21でプレーしたトットナム戦の写真や、若いチームメートとの記念写真も掲載。「敬意?」と一言メッセージを添えていた。
 ファン・ハール監督は、アルゼンチン代表GKセルヒオ・ロメロを獲得する一方、今季限りで契約満了となる正守護神ダビド・デ・ヘアはレアル・マドリード移籍を熱望している。デ・ヘアは同国の先輩バルデスに対する尊敬の念を常々口にしている。先輩に対する冷酷な仕打ちがデ・ヘアの去就に影響を与えなければいいが。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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