ミラン監督、PK負けの親善試合レアル戦で豪語「彼らと戦えるレベルにある」

ミハイロビッチ新監督は「大半の時間帯で、試合を支配していた」と強い自信

 ACミランのシニシャ・ミハイロビッチ監督は中国・上海で行われたインターナショナル・チャンピオンズカップのレアル・マドリード戦でのチームに戦いぶりに自信を深めている。。
 0-0で90分間を戦い終え、両軍11人目までもつれ込む壮絶なPK戦の末に9-10で敗れた。それでも、セルビア人新監督は試合後の会見で「試合を支配していた」とポジティブに振り返った。
 
 今大会の中国ラウンドでは地元のライバルであるインテル、そしてレアルの2チームと対戦。これらを1勝1分け(1PK戦負け)で終えたことで「目標は達成した。我々はレアル・マドリード相手にも十分に戦えるレベルにあった。大半の時間帯で、試合を支配していた」と圧倒的な自信を示した。2年連続で欧州カップ戦出場権を逃したミランはバッカ、アドリアーノ、ベルトラッチら大型補強でチームを強化した。あくまでインテンシティ(強度)の低い親善試合だったが、白い巨人と互角と言い切り、胸を張った。
 
 「この2試合は我々に勇気を与えるものとなったし、これまでやってきたことの確認ができた。我々は常に一つとなり、勝利のために戦わなければならない。今日(レアル戦)のパフォーマンスは素晴らしかったよ」
 ミランの日本代表MF本田圭佑は後半開始からトップ下で途中出場した。一昨季の欧州王者レアルを相手に、正確なクロスで好機を演出するなど、定位置奪取へアピールをしている。レギュラー候補と予想されるバッカ、ルイス・アドリアーノの2トップと共にプレーし、何度か好連係も見せていた。PK戦では4人目のキッカーとして登場し、きっちりと成功させている。前半に4-3-1-2システムのトップ下として出場した元スペインU-21代表MFスソはそれほど印象的なプレーを披露することは出来なかった。前線に多くの選手を抱えるミハイロビッチ監督にとっても、本田の活躍は嬉しい悩みの種となるだろうか。
 またミハイロビッチ監督は、試合の開催地となった中国・上海のファンからの熱烈な歓迎っぷりには驚きを隠せなかったようだ。スタジアムではミランのチャントも飛び交うなど、ビッグクラブのミラン人気は中国でも絶大だった。
 
「ファンからチャントは本当に嬉しいね。私たちのファンがさらに増えていくことを願うよ。中国にいるたくさんのミランファンに『またね』と言いたい。個々の人々は本当に素晴らしい。来年には、またこの場所に戻ってきたい」
 タイ人富豪が資本投入したミランはアジア市場拡大も睨んでいる。ミハイロビッチ監督もアジアを強く意識していた。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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