ユーベはトップ下獲得を諦めない 「ケーキの上にチェリーを置くだけ」
終わらないトップ下狂騒曲
ユベントスは、シャルケのドイツ代表MFユリアン・ドラクスラーへのオファーを断られたが、トップ下の獲得を諦めるつもりはなさそうだ。
2015-16シーズンのセリエA日程発表を受け、ユベントスのマロッタGMは、クラブの公式ツイッターを通じて所感を表明した。「ローマ戦が第2節? 両チームがタイトルを懸けて戦う事になりますが、関係なく試合で何か起きるでしょう」というツイートや、「インテル、ローマ、ナポリ、そしてミランは挑戦的な試合になるだろう。今年のセリエAでは、もっと均衡した戦いになるだろう」と、リーグ日程に関する言葉をつづった。 その中で、「我々は攻撃的MFと、エヴラの代わりとして左サイドの選手の獲得に取り組んでいます」と、あくまでもトップ下が補強ポイントとして変わらないことを明言した。
一方で、昨日の返答でドラクスラーの獲得交渉が終了するわけではないという見方もある。イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」の取材に対し、マロッタGMは「27日朝のオファーは、現段階で我々が提示するものの一つだ。我々は急ぐ必要がない。あとは、ケーキの上に仕上げとしてチェリーを置くだけなんだ」と、今後の進展に楽観的な言葉を残している。選手サイドとの合意はすでに取り付けているという報道もあり、昨日で一件落着というわけにはいかなさそうだ。
ガゼッタ紙によれば、ドラクスラーに関する返答と は関係なくドイツ代表でバイエルン・ミュンヘンのFWマリオ・ゲッツェ、レアル・マドリードのスペイン代表MFイスコ、チェルシーのコロンビア代表MFクアドラード獲得に向けた動きは続いているとしている。バイエルンのカール・ハインツ・ルンメニゲCEOは、ドイツ紙「キッカー」の取材に対し、「ユベントスがマリオとコンタクトを取っているのかは分からない。だが、私はマリオがここに残りたいと思っているという印象を受けている。なにより、ユベントスから正式なオファーは届いていないのだ」と、コメントしている。今後、正式なオファーに発展する可能性は排除していない。
果たして、マロッタGMは宣言通りにケーキを仕上げることができるのか。今夏の移籍市場でユベントスが巻き起こしてい るトップ下狂想曲は、終わる気配を見せていない。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images