コンテとミハイロビッチの5つの類似性 ミラン新監督がたどる軌跡とは?

同じ1969年生まれ

 今季からミランを率いるシニシャ・ミハイロビッチ監督と、ユベントスで黄金期を築きイタリア代表監督になったアントニオ・コンテ監督には、多くの共通点があるという。イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」は、「ミハイロビッチはコンテのようだ」と特集を組んでいる。
 2人は同じ1969年生まれ。約10年前にセリエAでプレーヤーを引退したのも同じだ。そして、指導者としてのキャリアを見れば、プロヴィンチアのクラブで素晴らしい結果を示し、ビッグクラブの監督へと上り詰めたという意味で非常に似ているとされている。唯一の違いは、すでにコンテがいくつかの タイトルを獲得しているのに対し、ミハイロビッチはこれからだという点。だが、ピッチ内外における振る舞いにも非常に似たものがあるようだ。
 まずは、モチベーションとグループを大切にするということ。ロッカールームでは常にモチベーションを高める言葉を使うが、この2人に共通するのは「個々がグループの前に来るな」というスタイルだ。コンテはユベントス時代に、ウエアを洗濯する担当者まで全ての人間とコミュニケーションを取ったといい、ミハイロビッチは全員がそろって夕食をとる文化をミランに持ち込んだという。
 そして、2つ目は激しいトレーニングだ。両者とも、トレーニングに対しては、最大限の強度で行うことを選手たちに求めている。特にコンテは、「トレーニング は110パーセントの力でやる」というポリシーの持ち主だという。当然、ケガへのリスクが大きくなる方策だが、両者の対策はコンテが専門の栄養士を雇うことであり、ミハイロビッチは体脂肪率を徹底的に管理することだという。
 3つ目は戦術面だ。2人のコンセプトは多くの面で共通しているという。バランス、選手同士の距離感、ボールを動かすこと、前線で流動的にポジションを動かすこと、サイドバックに高い位置を取らせること。そういったチームを作り上げる上でベースになるものに多くの類似点が存在する。唯一の違いがあるとすれば、コンテは全てにおいて自分がコントロールしようとしたが、ミハイロビッチは時として戦術担当アナリストのエミリオ・デ・レオに任せることがあるという。

 

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