なでしこに気持ち良くプレーさせないこと

　前回大会でPK戦の末に日本に敗れたアメリカは終始優勢に試合を進めたが、前半決定機を外したことが響いた。

　「もしも、日本に落ち着きを与えなければ、アメリカはこの試合で勝つだろう。いつも言っている通り、『彼女たちを気持ち良くプレーさせてはいけない』。また4年間待つことは長すぎる。選手として新たなチャンスを手にしたことを感謝しなければいけない。今回は逃すことはできない」

　フォウディーさんはこう指摘している。

　両軍とも今大会6試合で9得点を挙げている。失点は日本が3でアメリカはわずかに1。日本戦で試合開始から28分間無失点で切り抜ければ、1大会における女子ワールドカップ史上最長無失点記録に並ぶことができる。

　米国では高視聴率を叩き出すなど、女子サッカー人気が現在沸騰中。母国の勝利を信じて疑わないアメリカに、なでしこはドイツ大会に続いて再び衝撃を与えることができるだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文　text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images