“無敵艦隊”スペイン、ベスト16敗退に現地紙が嘆き 「サイクルの終焉」「狂乱のW杯」

スペイン代表はベスト16で姿を消した【写真:Getty Images】
スペイン代表はベスト16で姿を消した【写真:Getty Images】

開催国ロシアにPK戦で敗北 イニエスタについても「英雄としてのお別れの時が来た」

 ロシア・ワールドカップ(W杯)決勝トーナメント1回戦で、優勝候補のスペインは開催国ロシア相手に1-1のPK戦の末に敗退し、ベスト16で姿を消した。これを最大級の全国紙「マルカ」は「サイクルの終焉」「ポゼッションが地獄に」と嘆いている。

 試合は前半12分にセットプレーからのオウンゴールで先制に成功し、万全の試合運びを見せるはずだった。しかしDFジェラール・ピケのハンドで与えたPKを決められて同点とされて以降は嫌なムードに。自慢の連動するパスワークをロシアの堅牢な守備に封じられ、PK戦でもMFコケ、FWイアゴ・アスパスが失敗して万事休した。

 ボール支配率が70パーセントを超えながらの屈辱に、マルカ紙も黙っていなかった。公式ツイッターアカウントでは「サイクルの終焉」と表現し、この試合のレポートでは辛口の意見が続いている。

「黄金時代は(優勝したEURO2008の)イタリア戦でのPK勝ちに始まり、このロシアでのPK負けで終わった。フレン・ロペテギ前監督を解任した狂乱のW杯が終わった」

 MFアンドレス・イニエスタらを中心としたパスサッカーは一時代を築いたが、相手の人海戦術に通用しなかったと指摘。「ポゼッションは地獄だった」とまで表現している。また、この日右サイドでスタメンだったMFマルコ・アセンシオについても「リスクを負わず、ムバッペのようなプレーではなかった」と厳しく指摘。また34歳となったイニエスタについても「ヒーローとしてのお別れの時が来た」と、栄誉を称えるとともに代表引退の可能性を示唆している。

 前回ブラジル大会でのグループリーグ敗退も衝撃だったが、主力がおしなべて30代から20代後半に差し掛かるスペインにとって、今大会のW杯獲得は好機だった。しかし、不完全燃焼の結果に終わったチームは、なんらかの変化を求めねばならない時が来たのかもしれない。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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