「ハーフスペースの魔術師」香川真司 日本の“10番”が輝きを放つ主戦場とは?

日本の10番・香川が輝きを放つ主戦場とは?【写真:Getty Images】
日本の10番・香川が輝きを放つ主戦場とは?【写真:Getty Images】

初戦でコロンビアを2-1で撃破した西野ジャパン、香川が随所で存在感を放つ

 日本代表は現地時間24日に、ロシア・ワールドカップ(W杯)グループリーグ第2戦のセネガル戦に臨む。この試合で勝利を収めれば、同日に行われるポーランド対コロンビアの結果次第では、2010年南アフリカW杯以来2大会ぶりの決勝トーナメント進出が決まる。

 日本のカギを握るのは、やはりMF香川真司だろう。現地時間19日に行われた初戦のコロンビア戦では、開始3分に香川の放ったシュートが相手選手のハンドを誘発しPKを獲得。これを自身が冷静に決め切り、2-1の勝利に大きく貢献した。ゴールシーン以外でも、背番号10は随所で存在感を見せていた。

 バヒド・ハリルホジッチ前体制では本領を発揮できなかった香川が、西野ジャパンではなぜ“らしさ”を披露することができているのか。それを解き明かすヒントは、両監督の目指すサッカースタイルにある。今年4月に電撃解任されたハリルホジッチ前監督は、選手に対し攻守における“デュエル”を強く要求。そのため、中盤にはMF山口蛍やMF井手口陽介ら球際で闘える選手を重宝した。

 一方、香川が長年に渡り欧州で存在感を示している一つの要因として挙げられるのが、相手のデュエルをかいくぐる動きだ。西野朗監督は個のぶつかり合いよりも、組織での連動性によって打開を図るスタイルを目指しており、ハリル前体制に比べて香川の持ち味が生かされる環境が整ったと言える。

 そして、香川がピッチで存在感を発揮する場所がある。それは「ハーフスペース」と呼ばれるエリアだ。

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