豪州がデンマークと1-1ドローで16強進出に望み 浦和FWナバウトが負傷交代
先制許すもVARでPKを獲得し同点
オーストラリアがなんとか決勝トーナメント進出への望みをつないだ。ロシア・ワールドカップ(W杯)グループリーグC組で、デンマークとの第2戦に臨んだ“サッカルーズ”は、先制を許すもビデオ・アシスタントレフェリー(VAR)で得たPKを決めて1-1の引き分けに持ち込んだ。
オーストラリアは初戦のフランス戦に続き、浦和レッズでプレーするFWアンドリュー・ナバウトがスタメン出場。序盤はデンマークペースで試合が進み、前半7分には左サイドのスローインから始まった攻撃で、FWニコライ・ヨルゲンセンの右足アウトサイドでの技巧的なアシストからMFクリスチャン・エリクセンが左足ハーフボレーを決めて先制点が生まれた。
苦戦のオーストラリアの同点ゴールは同38分だった。セットプレーからゴール前に入ったボールで、ヘディングシュートをデンマークのMFユラリー・ポールセンがブロック。しかし、プレーが流れた後にレフェリーはVARからの進言で映像を確認。ポールセンのハンドが認められ、このPKをフランス戦でも決めたMFミル・ジェディナクが冷静に決めた。
フランス戦ではVARでPKを取られたオーストラリアだったが、この日は逆の立場になってのPKを得て同点で折り返した。
後半はオーストラリアも攻撃に出る回数を増やし、互いに勝ち点が欲しい熱戦になった。そのなかでオーストラリアにはアクシデントが起きた。同30分、ナバウトが相手選手と競り合って地面に手を突いた後に右肩を押さえて苦悶の表情を浮かべ、負傷交代となった。
浦和でプレーするナバウトは、5月2日の川崎フロンターレ戦で相手GKチョン・ソンリョンのタックルを受けて右肩を脱臼。以降のゲームを欠場して帰国し、必死のリハビリの末にW杯の舞台に間に合わせていたが、その負傷の再発が懸念される状況になってしまった。
試合はオーストラリアのGKマシュー・ライアン、デンマークのGKカスパー・シュマイケルが好セーブを見せ、互いに決勝ゴールは奪えずに1-1の引き分けで終了した。オーストラリアは2試合を終えて1分1敗と、ギリギリで決勝トーナメント進出の可能性を残した。この後にもう一つのカードになるフランス対ペルーが行われるが、その結果がどうなってもこの時点での敗退は決まらない。第3戦で南米から出場のペルーから勝ち点3を奪い取ることが、突破への最低条件となる。
(FOOTBALL ZONE編集部)