59歳カズは「本当に変わらない」 元代表戦士が再会…取材で来場もベンチ外「残念だった」

福島が北九州戦で今季3勝目
J3の福島ユナイテッドFCが、子供たちの声援を受けて今季3勝目を挙げた。福島は10月21日、ホームの「とうほう・みんなのスタジアム」(みんスタ)でギラヴァンツ北九州を対戦。地元の子供たちを招待した試合で2ゴールを決め、2-1で勝利した。メンバー外だったFWカズ(三浦知良)も特別な試合での勝利に納得の笑顔。取材に訪れた元日本代表の前園真聖氏(52)とも旧交を温めた。
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いつもとは雰囲気の違うスタンドだった。「ふくしまっ子みんなで応援プロジェクト」として県内の保育園児から高校生まで19校1439人を招待。「応戦することの素晴らしさを学ぶ」授業の一環として、平日の試合としては異例の13時キックオフで行われた。
子供たちの大きな声を受けて、後半9分にMF狩野海晟のゴールで先制。同16分には怪我で戦列を離れていたFW樋口寛規主将のゴールで加点した。2か月ぶりの先発復帰で今季初得点を決めた樋口は「子供たちの前で、恥ずかしい試合をするわけにはいかなかった」と話した。
寺田周平監督が試合前に選手に伝えたのは「ゴールと、最後まで諦めない姿勢を見せよう」。昨年初めて行った同様のプロジェクトではヴァンラーレ八戸相手に無得点で敗れていただけに、この日は子供たちに笑顔で帰ってほしかった。PKで1点を返された後もピンチはあったが、最後まで集中を切らさず。寺田監督は「全員の気持ちが伝わる試合だった」と選手たちを称賛した。
メンバー外でスタンドから勝利を見守ったカズも「勝たなければいけない試合で勝ててよかった」と笑顔。「PKを与えたのは余計だった。あのまま2-0で勝たないと」と厳しく言いながらも「子供たちを喜ばせることはできた」と勝利したことを喜んだ。
カズ自身も子供のころ、試合を見に行ったことを忘れていないという。「小さい頃に感じたことって、ずっと覚えているもの。僕もそうでしたから」と、半世紀前を思い出しながら笑った。
子供たちの招来は珍しくないが、学校単位で授業としてサッカーを見せるのは新しい。この日はJ2のモンテディオ山形やJ3のAC長野パルセイロ、栃木SCも同様に13時キックオフで子供たちを招待。この取り組みを取材するために、福島には東京からも複数のテレビ局が来場していた。
サッカー番組の取材で訪れた前園氏は「子供たちは喜んでいたし、いい取り組みですね」と言いながら「カズさんがメンバー外だったのは残念だったけど、久しぶりに会えてよかった」。JFL鈴鹿時代以来の再会だったが「本当にカズさんは変わらない。身体も気持ちも、いつも同じですよね」と現役を続ける59歳を称賛していた。
子供たちの力も借りて勝ったとはいえ、まだ3勝。寺田監督は「この1勝で満足するわけにはいかない。連勝目指して明日から練習に取り組みます」と話し、カズも「今日勝って、次に勝って、勝ち癖をつけないと」と言った。25日は好調な愛媛とのアウェー戦。J2昇格へ、まだまだ勝ち点は足りない。
(荻島弘一/ Hirokazu Ogishima)
荻島弘一
おぎしま・ひろかず/1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者として五輪競技を担当。サッカーは日本リーグ時代からJリーグ発足、日本代表などを取材する。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰。20年に同新聞社を退社。























