森保ジャパンFWが示した「新しい価値」 マンC圧倒のフィジカル…代表OB驚嘆「勝つための身のこなし」

【専門家の目|太田宏介】DFグエイとGKドンナルンマの牙城を破った初ゴール
イングランド1部イプスウィッチ・タウンの日本代表FW前田大然は現地時間10月17日、リーグ第7節マンチェスター・シティ戦で嬉しいプレミアリーグ初ゴールを記録した。日本代表OBの太田宏介氏は、「日本人選手として新しい価値を物語るシーン」と前田の武器が遺憾なく発揮された一撃が持つ意味を評価している。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)
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前田大然らしさが存分に詰まったゴールだった。1点ビハインドの前半21分、右サイドのMFアブドゥル・ウワタラがDFラインの背後へロングパスを供給すると、前田が一気にダッシュ。イングランド代表DFマーク・グエイの前に身体をねじ込み競り合いを制すと、GKジャンルイジ・ドンナルンマとの1対1も冷静に対処し、左足でネットを揺らした。
持ち前のスピードはさることながら、グエイに身体をぶつけても崩れなかったボディーバランスの凄さ。今回の前田のゴールを太田氏は「プレミアリーグで一番勝負したい形というか、ストロングを出しやすいシーンだったと思う」と評しつつ、驚きとともに次のように受け止めた。
「身体の向きやランニングコースの素晴らしさはもちろんですが、フィジカルで勝った点がやっぱり凄いなとも思いました。なかなかこういう形で世界の屈強なディフェンダーに縦のスプリントを含めたフィジカル勝負で日本人選手が勝るシーンをこれまでなかなか見てきませんでしたから。
どちらかと言うと、例えば三笘薫選手や久保建英選手のように、日本人の多くはこれまでドリブルやテクニックで世界と対等に戦ってきました。そんななかで、前田選手の今回のゴールは日本人選手として新しい価値を物語るシーンだったと感じています」
第7節で生まれた待望のプレミア初ゴールの裏には、何かイングランド移籍後の進化があるのか。太田氏は高いインテンシティとスピードを併せ持つ世界最高峰リーグへの順応がもたらした結果だと分析する。
「もちろん、ゴールにあたって前田選手のストロングを生かしたいというチームの理解も見て取れます。ただそれだけではなくて、開幕当初よりも明らかにプレミアリーグに慣れてきている印象を受けますし、屈強な相手に負けない身体の使い方や勝つための身のこなしを掴んでいるな、と。プレミアリーグに早くフィットして成長を続けているなと感じますね」
“ザ・前田大然”と呼べる一撃を決めたことで、本人も大きな手応えを掴んだことは間違いない。これをきっかけに次節以降も得点を積み重ねられるか、期待が高まっていくばかりだ。

太田宏介
太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。






















