世界的名将が挙げた19歳「日本には将来が」 若手起用に持論…精神面で「誤解だなと」

ロジャー・シュミット氏「ちょっと誤解だなと思うことがひとつあって」
Jリーグは今年10月から実施している海外指導者招聘プロジェクトの一環として、U-16 Jリーグ選抜の国内合宿指導プログラムを開催した。Jリーグのグローバルフットボールアドバイザーを務めるロジャー・シュミット氏が監督を務め、5日間にわたって指導。取材に応じ、若手の起用法などについて語った。
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レッドブル・ザルツブルク、バイエル・レヴァークーゼン、PSVアイントホーフェン、ベンフィカなどを率いたシュミット氏。「ハイプレス」「ハイインテンシティ」を志向した戦術は、世界的にも高評価。今年10月からはJリーグのグローバルフットボールアドバイザーに就任し、その哲学を還元している。
10月には指導者・SD向けスペシャルプログラム、11月にはU-18 Jリーグ選抜の欧州遠征指導プログラムに帯同するなど精力的に活動。その合間を縫ってJリーグの試合の視察にも訪れているが、「岡山の佐藤選手」とシュミット氏が自ら名前を挙げ、今季のベストヤングプレーヤー賞に選ばれた19歳を絶賛した。
「あのような若い選手たちが隠れているというか、まだまだたくさんいるというのが、こうやって見えてくるというのは、非常に楽しみですし、日本には将来があると思っています」
ベンフィカではMFジョアン・ネヴェスを起用して才能を開花させるなど、若手選手を積極的に起用するイメージを持たれるシュミット氏。しかし、そのことについて問われると、「若いからというだけで使うことはまずなくて、若くても当然、準備がしっかりと備わっていなければ使いません」との信念を持つ。
「基本的にはいい選手だから使うというだけで、チームというのはバランスが保たれていなくてはいけません。経験のある選手も必要だし、また違った武器を持った選手も必要だし、あとはフレッシュネスというか、若さというものも大事ですよね」
プログラム直前の12月7日には、ジェフユナイテッド千葉・市原がRB大宮アルディージャを4-3で破った一戦も視察。17歳のMF姫野誠が決めた劇的弾を「素晴らしいゴールだったと思います」と絶賛した。一方で、精神面に関して「自分としては、ちょっと誤解だなと思うことがひとつあって」と持論を展開した。
「プロになったらいろんなプレッシャーがあるから、若い選手はメンタル的にまだ準備されていないのではないかとよく言われていますけども、逆に経験のある選手たちの方が、そういうプレッシャーを感じやすくて、若い選手はただサッカーやりたいと思っていて、逆にそういうのを感じないと思っています」
Jリーグとは、来年6月までの契約期間となっているシュミット氏。その後のキャリアにも注目が集まるが、「今はクラブのことに、全く興味ないんですよね。もしクラブのことに興味があるのだったら、ここにはいなかったと思います」とキッパリ。残る半年で大きな財産を残してくれるのは間違いないだろう。
(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)













