サウジアラビアの暑さ関係なし! 浦和のタイ代表エカニット「コンディションに影響はない」【現地発】

浦和のエカニット・パンヤ【写真:Getty Images】
浦和のエカニット・パンヤ【写真:Getty Images】

15日にクラブ・レオンと対戦

 浦和レッズのタイ代表MFエカニット・パンヤは、サウジアラビア開催のクラブ・ワールドカップ(W杯)初戦でのクラブ・レオン(メキシコ)戦の前日練習を12月14日に終え、「東南アジアを代表してということもありますけど、自分らしいプレーにフォーカスしていきたい」と話した。

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 エカニットは今夏に浦和と提携しているタイ1部ムアントン・ユナイテッドから期限付き移籍で加入した。浦和の西野努テクニカル・ダイレクター(TD)は記者会見でエカニットの獲得経緯について、昨年10月にムアントンへ視察へ行く前から情報収集してリストアップを行い、実際にプレーを見たうえで可能性があると判断。5月にムアントンから3人の選手が練習参加した際にエカニットは指名してメンバーに入れてもらい、マチェイ・スコルジャ監督のトレーニングにも参加したうえで獲得が決まったとしていた。

 しばらくは1試合につき23人が登録できるAFCチャンピオンズリーグ(ACL)のゲームを除くと、国内の18人登録の試合にはメンバー入りできない時期が続いた。それでも10月4日のACLハノイFC戦において途中出場で浦和デビューすると、ゴール前のこぼれ球を押し込みアピールに成功。それからは、途中出場とスタメンのどちらかで公式戦への出場が増えている。スタメンか途中出場かはボーダーラインにいる選手という状況だが、このクラブ・レオン戦でも十分に出場のチャンスはあると言えるだろう。

 24歳になったばかりの若さもあり成長は著しい。日中は約30度まで上がるサウジアラビアでのクラブW杯に向け、「タイと同じくらいの暑さで大差ないと思いますが、この暑さだとコンディションに影響はないと思います」と頼もしい。そして、「世界中が注目している大会でもあるし、世界的な選手がたくさんいる中で、僕としては浦和レッズの代表として来られたことをとてもうれしく思っているし、楽しみにしている。ただ、まずはチームの力になりたいという気持ちのほうが強いので、もし出場できればチームの力になって勝利をもぎとって帰りたい」と話す。

 東南アジア出身の選手がこうした舞台でチャンスを得ることは世界的にもまだ少ない。その意味で言えば先駆者になろうとしている面のあるエカニットだが、「もちろん、東南アジアを代表してということもありますけど、そこはあまり重荷に感じずに自分のプレー、自分らしいプレーにフォーカスしていきたい。出場できるチャンスがあれば、ステップバイステップで自分の良いところを出すことにフォーカスしていきたい。なおかつ、ゴールという部分も目標にしたいので、今大会でゴールを決められればと思う」と話している。

 半年間の期限付き移籍でJリーグに来て、明らかにチャレンジという形の契約だがチャンスをつかみ取ろうという野心は感じさせつつも謙虚な姿勢と言葉を並べてきた。その雄姿は、母国タイや東南アジアのサッカー界からも注目されているだろう。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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