欧州CL参戦のスペイン勢、3チーム敗退で衰退? 現地メディア危惧「暗黒時代の始まり」
出場4チーム中3チームが1試合を残してグループ敗退、16強進出はレアルのみ
UEFAチャンピオンズリーグ(CL)のグループステージ第5節が現地時間10月26日に各地で行われ、グループBのアトレティコ・マドリードとグループCのFCバルセロナの敗退が決定。これによりスペイン勢の決勝トーナメント進出は前回王者レアル・マドリードのみとなった。出場4チーム中3チームが1試合を残しての敗退という史上初の珍事を現地メディアは「スペインサッカー最大の大失敗」と特集している。
【PR】ABEMA de DAZN、明治安田J1リーグの試合を毎節2試合無料生中継!
グループBのアトレティコはホームでレバークーゼン(ドイツ)と対戦し、2-2の引き分けに終わった。勝点5のアトレティコは同10の首位クラブ・ブルージュ(ベルギー)と同9で2位FCポルト(ポルトガル)を逆転することが不可能となり、勝点を分け合ったレバークーゼン(同4)とともに敗退が決まった。
グループCのバルセロナは本拠地でバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)と激突。しかし、この試合の前に終わったインテル(イタリア)とヴィクトリア・プルゼニ(チェコ)の試合でインテルが4-0で勝利したため、キックオフ時点で敗退が決定していた。意地を見せたい一戦だったが、ドイツ王者に成す術もなく0-3で敗れている。
現地時間25日に行われたグループEからHの試合では、グループFのレアル・マドリードがRBライプツィヒ(ドイツ)に2-3で敗れ、今季公式戦初黒星を喫した。しかし、昨季王者はすでに決勝トーナメント進出を確定させている。一方、同日の試合でグループGのセビージャはFCコペンハーゲン(デンマーク)に3-0で勝利したが、マンチェスター・シティとドルトムントがドローに終わったことで敗退が決定していた。
これでスペイン勢は出場4チーム中3チームがグループステージで姿を消すことに。1試合を残した段階でスペインから決勝トーナメントへ進出するチームが1チームに決まったのは、16チームが決勝トーナメントに進出する現在のレギュレーションになった2003-04シーズン以来初めてのことだ。
こうした結果を受け、スペイン紙「El Periodico」は「スペインサッカー最大の大失敗」と報じた。決勝トーナメント進出ゼロという屈辱はなんとか免れているが、近年稀にみる事態で「これはスペインサッカーにとって新たな暗黒時代の始まりなのか、それとも一過性の出来事なのか?」とスペインサッカー界の衰退を危惧した。
コロナ禍に多くのクラブが財政難に陥っていることも、こうした不安に拍車をかけている。スペイン勢の失態は今季のCLを語るうえで大きなトピックとなりそうだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)