「天文学的な価値に比べて強い印象を残せなかった」 中島翔哉の“欧州→中東”再移籍に韓国メディアが注目
UAEのアル・アインへ期限付き移籍、ポルトでは「強い印象を残せなかった」と評価
日本代表MF中島翔哉が、ポルト(ポルトガル)からアル・アイン(UAE)への期限付き移籍が決まった。契約期間は6月末までの約半年間となるが、中島の中東クラブでの再挑戦を韓国メディアも一斉に報じている。
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韓国のスポーツ紙「スポーツ京郷」は、「中島は高額な移籍金で(韓国で)名前を知られた選手だ。彼は2019年にポルトガルのポルティモネンセから、カタールのアル・ドゥハイルに移籍し、アジア最高額の移籍金となる3500万ユーロ(約44億円)を記録した。中島の移籍金は、ソン・フンミン(トッテナム)が2015年にレバークーゼンを離れ、現在所属するトッテナムに加入した当時に発生した移籍金3000万ユーロ(約37億円)よりも多い金額だ」と、19年当時の移籍金について伝えている。
母国のスター選手である韓国代表FWソン・フンミンよりも多い移籍金だったことで、韓国で中島の知名度が上がったとの説明だ。実力に見合った金額なのかを、韓国メディアは疑問視しているのだろう。
そこにきて、今回の欧州から中東への移籍。中島のこれまでの実績と実力については、「中島は天文学的な価値に比べて、欧州ではプレーで強い印象を残すことができなかった。彼は2019年7月、ポルトに再び移籍し、欧州での挑戦を始めたが、ポジションを確保できなかった。今季はリーグ4試合(3試合は途中出場)しか出られていない」と報じている。
日本を代表する中盤の選手であるのは韓国でも有名で、だからこそソン・フンミンを引き合いに出して報じられている。
戦う場所が中東になったとはいえ、すべては中島が選択したことだ。「アジアのベストクラブの1つに加入できてとても幸せで、光栄に思います。今、僕は大きな野心を持つ歴史あるクラブとともに新しい挑戦を始め、クラブの目標を達成し、ファンを喜ばせるためにチームメイトともに成功をすることを願っています」とのコメントを発表しており、再び試合勘を取り戻し、チームに貢献する覚悟がある。半年間で結果を残し、再び評価を高めたいところだ。
(金 明昱 / Myung-wook Kim)
金 明昱
1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。