クラブOBやメディアは生え抜きの有望株放出を批判

　マンチェスター・ユナイテッドのルイス・ファン・ハール監督は今夏の移籍市場最終日にアーセナルに売却したイングランド代表FWダニー・ウェルベックの決定力不足を酷評した。英国営放送BBCが報じている。

「彼はファーストチームで3シーズンプレーした。だが、ロビン・ファンペルシーやウェイン・ルーニーのような得点を記録していない。それが我々のスタンダードだ」とオランダ人指揮官は強調している。

　途中出場も多かった23歳のストライカーは通算142試合出場で29得点。一方、ルーニーは445試合出場で217得点、ファンペルシーは78試合41得点。確かに数字の面では見劣りするが、1600万ポンドでの移籍金でアーセナル移籍決定直後の欧州選手権予選スイス戦ではさっそく2ゴールを挙げる活躍を見せ、2-0勝利に貢献。高い身体能力とポテンシャルがあり、新天地移籍をきっかけに周囲の期待に見合う活躍を見せ始めている。

　実家がオールド・トラッフォードから5キロ圏内というアカデミー出身の生え抜きの星だったウェルベック放出を、OBで昨季コーチを務めたフィル・ネビル氏をはじめ、マイク・フェラン元アシスタントコーチや地元メディアが非難する中、今季公式戦勝ち星のないファン・ハール監督はチームを去った若手を批判することで、自らの選択の正当性を強く主張した格好だ。

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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文　text by Soccer Magazine ZONE web