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「日本人幹部には…」 シント=トロイデンの監督解任劇、現地紙がフロントの責任も指摘
成績不振でマスカット監督を解任、現地紙はクラブ首脳陣の責任も問う
日本代表GKシュミット・ダニエルら5人の日本人選手が在籍するベルギーリーグのシント=トロイデンは2日、成績不振によりケビン・マスカット監督の解任を発表した。チーム立て直しのための苦渋の決断となったが、現地メディアからは現在の苦境の原因について、監督だけでなくクラブ首脳陣の責任を問う声も上がっている。
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今季開幕前にマスカット監督を新監督に迎えたシント=トロイデンは、ヘントとのリーグ開幕戦こそ2-1で勝利したものの、その後は第14節ワースラント=ベフェレン戦(1-1)まで2勝5分6敗と低迷。1日には延期されていた第11節ムスクロン戦が行われ、FW鈴木優磨とMF中村敬斗がゴールをあげるも2-3で敗戦。最下位のムスクロンにも負けたことで、指揮官交代の決断が下された。
ベルギー地元紙「Het Belang van Limburg」は、今回の監督解任について「マスカット監督自身はピッチ上でボールを蹴ることができない。それは我々も知っている。しかし、14試合でわずか2勝しかできずに17位に位置し、降格圏まで1ポイントしか離れていない今の状況を考えれば、この決断が間違っているとは言えない。何かが上手くいっていなかったし、監督はそのことに責任を負う立場にある」として首脳陣の判断に理解を示したが、その一方で「シント=トロイデンの日本人幹部には、『指揮官のために十分な戦力を用意していたのか?』という疑問符がつく。率直に言って、彼らはこの問いに対する答えを聞きたくはないだろう。クラブマネジメントに携わる人間にとっては、責任を監督に押し付けるほうがもっと簡単だ。この手の問題は、サッカー界ではそのようにして処理される」と、フロント陣が主導したチーム編成にも疑問を呈している。
5日に予定されているクラブ・ブルージュ戦は、U-23監督のステフ・ヴァン・ウィルケル氏が暫定的に指揮を執る。その後の監督人事について同紙は、「新たな指揮官は、この状況に完全にマッチする人物でなければならない」と指摘。さらに「昨季ムスクロンを率いていたベルント・ホラーバッハの名前がすでに後任として取り沙汰されている。これは真っ当な人選に見える。ただし、この50歳のドイツ人監督は、良い結果を出すために必要な十分な弾薬を日本人幹部たちが彼に与えた場合にのみチャンスを得ることができるだろう」として、チーム浮上のカギは監督人事よりも補強などを含めたフロントの手腕に負うところが大きいとの見方を示している。