コロナ禍の世界が熱視線? 韓国紙、Kリーグ無観客での“5月8日開幕”決定に注目

 全北現代モータースでプレーするMFキム・ボギョン【写真:Getty Images】
全北現代モータースでプレーするMFキム・ボギョン【写真:Getty Images】

新型コロナの影響で開幕延期も…他国に先駆け無観客での開催決定

 韓国プロサッカー連盟が理事会を開き、5月8日の夜に開幕戦を行うことを発表した。開幕カードは昨年Kリーグ王者の全北現代と、カップ戦優勝チームの水原三星に決まった。韓国のスポーツ紙「スポーツ朝鮮」は、「新型コロナウイルスの影響を憂慮し、政府の方針も踏まえたうえで、無観客試合にすることを決めた。米国や欧州など全世界のスポーツがほぼストップした状況で、Kリーグの開幕はグローバルイシューになり得る。隣国のJリーグと中国スーパーリーグも依然としてリーグの再開と開幕の日程は不透明な状態だ」とし、世界の注目を集める一戦になると強調している。

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 開幕の日程を決めるうえで、これまで多くの議論が交わされてきたが、5月8日となった背景には、「Kリーグ元年の1983年に歴史的な開幕戦が5月8日、東大門運動場で行われた点も参考にした」という。また、全北現代対水原三星以外の1~2部チームの第1節は、9日と10日に行われる予定で、当分は無観客で行われるという。

 ただ、開幕が遅れたことで、リーグ戦の試合日数も短縮される。今季は38ラウンドの予定だったが、27ラウンド(22ラウンド+ファイナルラウンド5試合)に変更。また、同連盟はKリーグ開幕以降、ウイルス感染者が発生するなどで、正常なリーグ進行が難しい場合、リーグを中断することも決めている。さらに、リーグ再開が不可能と判断された場合も、リーグを早期に終了させるという。

 そこで少し複雑になっているのが、昇格と降格の制度だ。

 今年、尚州(サンジュ)市とホームタウン契約が終了する軍隊チームの尚州尚武(サンジュサンム)は、来季からKリーグ2部から新たにスタートする予定だ。

 そのため、今シーズン終了後は、1部から尚州尚武を含む2チームが降格し、2部の上位2チームが昇格する。ただし、尚州尚武が今季最下位(12位)の場合、尚州尚武と2部の優勝チームが入れ替わり、1部11位と2部プレーオフの勝者が“昇降格プレーオフ”で残り1枠を決める。尚州尚武が最下位でない場合は、尚州尚武と最下位のチームがともに降格となり、2部の優勝チームと2部プレーオフの勝者が昇格する。

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金 明昱

1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。

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