激闘のロシアW杯で評価を高めた選手は? 日本代表全23選手「インパクト査定」

本田はスーパーサブとして存在感 評価を上げ切れなかったロンドン五輪世代の二人

 中盤でバランスを取り続けた長谷部、トップ下で崩しのスイッチを入れようと動き回った香川も16強の貢献者だ。柴崎と2ボランチを形成した長谷部は危険なスペースを埋めつつ、こぼれ球に素早く反応。周囲への警戒を常に怠らず、最終ラインとも連動しながら守備の強度を維持し続けた。一方の香川はコロンビア戦でチームを勢いづかせる1ゴール(PK)を決め、精力的に相手守備陣の間に顔を出してボールを引き出している。守備でも大迫らと連動してパスの出し手、中盤の受け手に圧力をかけ続けた。ベルギー戦では両軍で唯一の走行距離12キロ台を叩き出すなど豊富な運動量も光っている。

 本田は今大会スーパーサブながら圧倒的存在感を示した。コロンビア戦では投入から3分後の左CKから大迫の決勝弾をアシスト。さらにセネガル戦では投入から6分後に貴重な同点弾を決めて勝ち点1をもたらした。3大会連続ゴールも達成するなど勝負強さを見せつけている。ベルギー戦でも同様の働きが期待されたものの、最終盤に自身のCKが相手GKにキャッチされ、カウンターから決勝弾を献上した。

 評価を上げ切れなかったのは、ロンドン五輪組の宇佐美と山口だ。ともに2試合に出場したが、宇佐美は攻撃面で違いを作り出せたとは言い切れず、大会直前に左サイドハーフのポジションを乾に奪われる憂き目にも遭っている。結局、大きな見せ場は作れないまま大会を終えた。一方、長谷部に取って代わる存在とも言われた山口だが、ポーランド戦では凡ミスも見られ、自身のファウルから失点につながるFKを献上。不完全燃焼のW杯となった。

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