スペイン代表MFフアン・マタは、22日の敵地リバプール戦で2ゴールを挙げた。その活躍によって今季終了後の放出危機から一転、ルイス・ファン・ハール監督からも絶賛された。英国営放送「BBC」が報じている。 ファン・ハール監督は試合後、こう語った。 「フアンは私にとってより優れた選手の一人だ。私はバランスを模索していたが、彼が活躍できるポジションを今見つけた。彼は2ゴールを決めたが、驚くべきゴールだったよ」 マタは、この日、前半14分に先制点を決めると、後半14分にも圧巻の追加点を挙げてスタンドを静まり返らせた。ペナルティーエリア内でクロス に反応し、アクロバティックな左足ボレー弾をゴール左隅に沈めた。この2得点でチーム3位のリーグ7得点となった。 マタは今季、英国史上最高額の移籍金でレアル・マドリードから加入したアルゼンチン代表MFアンヘル・ディ・マリアやベルギー代表MFマルアン・フェライニにポジションを奪われる格好で出場機会を失っていた。だが、ここにきて実力を発揮。この日はディ・マリアが出場停止明けで復帰したが、4-3-3システムの右ウインガーとしてポジションを守った。 試合後、マタは声を弾ませて言った。 「僕にとって特別な日。今日はとても幸せだ。ゴールだけでなく、チームのパフォーマンスがうれしい。大一番で勝ち点3を取ることができた」 マンUは今季終了後、昨夏と同額の270 億円の強化費を移籍市場に投じると言われ、マタは古巣のスペイン強豪バレンシアに放出されると報じられてきた。負ければ来季のUEFAチャンピオンズリーグ出場圏外の5位に転落した一戦で、マタは自らの価値を証明した。 【了】 サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Image