韓国代表MF、日本行き「一度も後悔したことはない」 Kリーグと比較「Jリーグのほうが難しい」

ガンバ大阪でプレーするMFチュ・セジョン【写真:Getty Images】
ガンバ大阪でプレーするMFチュ・セジョン【写真:Getty Images】

ガンバ大阪の韓国代表MFチュ・セジョン、Jリーグ1年目を振り返る

 J1ガンバ大阪所属の韓国代表MFチュ・セジョンが、韓国スポーツ専門サイト「SPOTVニュース」の単独ロングインタビューに答え、昨年の振り返りと今後の目標について語っている。

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 Jリーグデビューとなった2021年は、チュ・セジョンにとっては本来の実力を発揮できずに悔しさが残る1年だった。22試合に出場したが、そのうち先発は12試合。彼の実力を買っていた宮本恒靖監督はチームの不振でシーズン途中で解任。松波正信監督の新体制後も起用されてはいたが、チーム戦術への適応に苦労していた部分があったと告白している。

「Kリーグよりも、Jリーグのほうが難しい部分がありました。Kリーグは試合の合間に、その状況によっては少し一息つく時間があるのに対して、Jリーグは試合内容や状況よりも、両チームが準備してきたものをやろうという意識が強いので、試合のテンポがとても速い。テンポを合わせることが、自分にはとても難しかったと感じています」

 チーム合流後のキャンプでは「少しずつ慣れていくことで、自信が付いた部分もありました」と明るい未来を描いていた。しかし、昨年3月初めにチーム内で新型コロナウイルスの集団感染が明らかになり、リーグ5試合が取り消しとなった。チュ・セジョンもコロナの陽性判定を受けて、「コンディション調整が難しくなった」ことや「監督の交代による戦術の変化と対応にも苦労した」とも語っている。

 また、チュ・セジョンは2018年ロシア・ワールドカップ(W杯)に出場し、当然のように今年開催のカタールW杯出場も目標にしている。だが、Jリーグでの出場時間が減ったことで、韓国代表からも遠ざかった。

「ずっと予備メンバー止まりなので悔しさはあります。同じチームのキム・ヨングォン先輩(今季Kリーグの蔚山現代に加入)は代表に呼ばれ続け、自分は行けない悔しさがありました。思えば試合に出ることで監督も状態を確認できるのに、そうできなかった悔しさはあります」

 予想以上に適応に苦しんだ様子が窺えるが、「(日本行きを)一度も後悔したことはない。今季はもっと自分の良さを見せられるようにしたい」と意気込む。

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金 明昱

1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。

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