「英雄的な歓迎」 悪夢を乗り越え大躍進…デンマーク代表の“母国帰還”に英注目

デンマーク代表主将のDFシモン・ケアー【写真:AP】
デンマーク代表主将のDFシモン・ケアー【写真:AP】

空港のSNS投稿に英メディア熱視線 「スタンディングオベーションで迎えられた」

 欧州選手権(EURO)でベスト4と躍進したデンマーク代表が帰国。母国で「英雄的な歓迎」を受けたと英紙「デイリー・メール」が報じている。初戦で中心選手のMFクリスティアン・エリクセンを失うアクシデントに見舞われながらも快進撃を続けた代表選手を国民はスタンディングオベーションで迎えたという。

 今大会のデンマークはEUROで最も注目を浴びた国の一つだ。グループB初戦のフィンランド戦では前半に10番を背負うエリクセンがピッチで心臓発作を起こし、試合が中断されるアクシデントに見舞われた。エリクセンは一命を取り留めたが、試合再開後に失点したデンマークは0-1で敗れて黒星発進となった。

 第2戦も優勝候補のベルギーに1-2で敗北。開幕2連敗で崖っぷちに追い込まれたデンマークだったが、第3戦でロシアに4-1と快勝してグループ2位で勝ち抜けを決めた。勢いに乗って迎えた決勝トーナメントではウェールズ、チェコを連続で撃破し、初優勝した1992年大会以来の4強に進出。準決勝ではイングランドに競り負けたが、悪夢を乗り越えての大躍進を遂げた。

 そんななか、コペンハーゲン空港の公式インスタグラムアカウントは8日、「デンマーク代表チーム(@herrelandsholdet)は素晴らしい結果だった。おめでとう、そしておかえりなさい」と歓迎のメッセージを添えて、イングランドから帰国した選手たちの様子を収めた写真を公開。空港に駆けつけたファンが拍手や声援を送る様子も伝えられた。

 これについて「デイリー・メール」紙は「エモーショナルで、ジェットコースターのようだった大会を終えたデンマークの選手たちは英雄的な歓迎を受けて帰国」「信じられないような道のりを歩んだデンマーク代表はスタンディングオベーションで迎えられた」などと報じている。

 空港で会見に臨んだ指揮官のキャスパー・ヒュルマンド監督は涙をこらえながら「皆さんにお会いできて嬉しい。オンラインでなくてよかった。これが私たちの感謝の気持ちです」と語ったという。また、主将のDFシモン・ケアーも「途方もない大きな旅だった。すべてが誇らしい。このような経験は今までになかった」と今大会を振り返っていた。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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