吉田麻也が語る勝負の“分かれ目” 選手の“修正力”が光った一戦「韓国は変えてくると話せた」

日本代表主将DF吉田麻也【写真:Getty Images】
日本代表主将DF吉田麻也【写真:Getty Images】

韓国の“ゼロトップ”にも動じず対応 「誘いがあると感じ取れた」

 森保一監督率いる日本代表(FIFAランク27位)は25日、日産スタジアムでの国際親善試合で韓国代表(同38位)と対戦し、3-0で勝利した。前半17分にDF山根視来(川崎フロンターレ)がA代表デビュー弾を挙げ、同27分にMF鎌田大地(フランクフルト)が追加点。前半を2-0で折り返すと、後半にはMF遠藤航(シュツットガルト)がダメ押し弾を決めた。13年以来8年ぶりの白星、完封は11年の親善試合(3-0)以来10年ぶりとなった。主将のDF吉田麻也(サンプドリア)は、指揮官が課すテーマの一つでもある「臨機応変さ」を勝因に挙げた。

「相手がまず(DFが)3枚か4枚か分からないところがあったけど、ウォーミングアップを見て4枚だな、と。FWは誰が出てくるのか分からなくて、(相手がゼロトップで)正直予想と違っていた。20番の選手(イ・ガンイン)が中途半端な位置を取っているなと思ったので、そういう(日本を混乱させる)誘いがあると感じ取れたし、ピッチの中で問題を見つけて解決しようと話していたので、2-0で折り返したことでハーフタイムには『韓国は変えてくる』と話ができた。だから、相手が3バックに変えた時もFWを代えた時も上手く対応できた」

 日本が序盤から攻守に高い機能性を見せた一方で、韓国はMFナム・テヒ(アル・サッド)と“至宝”MFイ・ガンイン(バレンシア)を最前線に置く“ゼロトップ”を採用。だが、日本代表は戸惑うことなく、前半17分、ペナルティーエリアの境界線付近で相手に当たって浮いたボールを、大迫がバックヒールで最終ラインの背後へ。そこに抜け出してきた山根が右足で強烈なシュートを決めて先制点を奪った。

 さらに同27分には自陣でボールを奪ったところから縦に入れたボールを大迫が収めて、フォローしてきた鎌田にパス。右サイドからカットインした鎌田はペナルティーエリア内から右足シュートを決め、2-0とリードを広げた。後半になっても日本は攻撃の手を緩めず、同38分、途中出場MF江坂任(柏レイソル)のCKから遠藤が頭で決めて追加点を奪い、試合を決定づけた。

 森保ジャパンのテーマでもあった「臨機応変さ」。攻撃陣も左サイドに入ったMF南野拓実(サウサンプトン)の長所を生かすため、中央へ切り込む選択肢を与えて鎌田との“ダブルトップ下”のイメージを共有していた。指揮官も選手の“修正力”には「ピッチ内で選手同士のコミュニケーションを取りながらやってほしいと言っていたことを、自然とやってくれた」と賛辞を述べた。

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