札幌FW菅大輝、新型コロナ感染で感じた“怖さ” 22歳のアスリートが悩む後遺症「鼻が…」

札幌FW菅大輝が自身の体験談を告白【写真:©2021 CONSADOLE】
札幌FW菅大輝が自身の体験談を告白【写真:©2021 CONSADOLE】

昨年10月に新型コロナウイルスに感染…知人からの連絡を受け感染が発覚

 昨年、新型コロナウイルスが日本全国に感染拡大した影響により、Jリーグも大きな試練に直面した。関係者約100人が罹患し、選手、スタッフ、ファン・サポーターがウイルスの脅威を感じながらシーズンを戦った。そして迎える新たなシーズンを前に、昨年10月に新型コロナウイルスに罹患した北海道コンサドーレ札幌FW菅大輝が自身の体験談を告白。22歳のアスリートが直面した新型コロナウイルスの怖さとは――。(取材・文=Football ZONE web編集部・小杉 舞)

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「やっぱり、きつかったですね。連絡を受けた瞬間は」

 昨年10月29日、菅のもとに一本の連絡が届いた。知人男性が新型コロナウイルスに感染。Jリーグ、クラブが定めたルールに従って行動していたものの、濃厚接触者と思われた菅はクラブハウスで知人から連絡を受けた。すぐにクラブスタッフに伝えると、その日のうちにPCR検査を受けることができた。

「クラブには素早く対処してもらえた。その時は症状がなく、家で待機することになりました。2日後にはアウェーのガンバ大阪戦が控えていたので、とにかくみんながかかっていないことを祈るばかりでした」

 クラブ独自の判断で菅と接触していたと思われる選手・スタッフを含めた計4人も、その日のうちにPCR検査を受け、陽性判定は菅のみとなった。翌30日にはクラブ全体でPCR検査が実施されたが、菅の迅速で適切な報告もあり、幸いなことに陽性者は出なかった。

 自身は自宅待機を命じられ、入院はせず。当初は無症状だったものの、翌日には嗅覚に異常を感じ、2日ほど経つと38度の高熱に苦しんだ。次第に味覚もなくなり、1人で部屋で耐え続ける日々が続いた。

「やっぱり、症状が出ると辛いということは皆さんに強調して伝えたいです。隔離生活中は、2日後にガンバ戦があったので、とにかくチームのみんなにうつしていなければいいなと検査結果が出るまでずっと祈っていました。頭によぎるのはサッカーのことばかりで。(11月3日の第26節)川崎戦では2-0で勝利を掴んだけど、喜ばしい反面、辛い思いもあった。早くチームに合流してアピールしないと、という焦りもありました」

 菅は新型コロナウイルスに罹り欠場したG大阪戦まで、25試合で出場停止の1試合を除いた24試合で先発出場。チームの主力として活躍していたため、一刻も早くピッチに戻りたかった。隔離生活の14日間を終える頃には、高熱も治まり、味覚も回復。ただ、嗅覚だけは違和感が残っていた。チームに合流するため再びPCR検査を受けたが、結果は“微陽性”。完全合流は見送られ、1週間は別メニューで調整することになった。

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