現役引退の佐藤寿人、キャリアの“ベストパートナー”に青山敏弘を指名 「彼以外に考えられない」

引退会見を開いた佐藤寿人氏【写真:ⒸJEFUNITED】
引退会見を開いた佐藤寿人氏【写真:ⒸJEFUNITED】

ホットラインを形成した青山への思いを涙ながらに語る

 今季限りでの現役引退を発表したジェフユナイテッド千葉の元日本代表FW佐藤寿人が26日、オンラインでの引退会見に登壇。キャリア21年間での“ベストパートナー”として、サンフレッチェ広島の元日本代表MF青山敏弘の名前を挙げた。

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 千葉のユース出身で、2000年に双子の兄・勇人(現クラブユナイテッドオフィサー)とともにトップチームに昇格した佐藤は、02年に出場機会を求めてセレッソ大阪へ移籍。その後、2年間プレーしたベガルタ仙台で結果を残し、05年にサンフレッチェ広島に新天地を求めた。広島では絶対的エースとして攻撃を牽引し、12年にリーグ制覇を達成。同年は得点王(22ゴール)、シーズンMVP、ベストイレブンと個人タイトルを総なめにした。13、15年にも優勝を果たしたが、出場機会が減った16年シーズン終了後に広島を退団。名古屋グランパスを経て、19年から古巣の千葉に復帰していた。

 歴代2位となるJ1通算161ゴールを誇る佐藤。「仲間に恵まれて、ちょっと出来過ぎかな(笑)」とこれまでのチームメート全員に感謝しつつ、「ベストパートナーは青山敏弘以外に考えられない」と広島で12年間共闘した盟友の名前を迷わず挙げた。

「広島で一番思い出深いゴールは、2012年のホームの(第31節)札幌戦で決めたゴール。初優勝の重圧がすごくて、普段の生活も人と会うのを避けるくらい、優勝はプレッシャーでした。札幌戦で『今日はトシ(青山)のアシストから俺が決めるから』と話していて、本当に素晴らしいパスからイメージ通りのゴールが生まれた。『言っただろ』と、両手でハイタッチしたのは今でも覚えています」

 コロナ禍で直接対面して青山に伝えることは叶わなかったが、電話で伝えた時に互いに涙が止まらず、泣きながら約1時間ほど話したという。

「本当は会って、顔を見て伝えたかった。車の中から電話で伝えたところ、彼はずっと泣いてくれて、自分も涙が止まらなかった。そこから1時間くらい車で泣きながら話していて、僕は目が真っ赤になっていて、すぐにクラブハウスには入れませんでした。若い頃から青山選手を見て、誰よりも(彼に)要求して、誰よりも応えてくれて、たくさんのゴールを一緒に作ってくれた。本当に感謝しかないです」

 青山、そして広島への思いを口にすると、思わず涙がこぼれた佐藤。至高のストライカーにとってはどちらもかけがえのない存在であり、それは今後も変わらないだろう。

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