「私はとても謙虚な人間」 モウリーニョ、70代まで“現役”プラン明かす…自身が残したレガシーとは?

トッテナムのジョゼ・モウリーニョ監督【写真:AP】
トッテナムのジョゼ・モウリーニョ監督【写真:AP】

モウリーニョが自身のキャリアについて持論を展開 「この仕事は経験があってこそ」

 トッテナムを率いる57歳のジョゼ・モウリーニョ監督は70代まで現役というキャリアプランを描いていることを明かした。同時に指揮官として自身が残した“レガシー”についても語っている。英紙「i」が報じた。

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 モウリーニョ監督は2002年から04年まで率いたFCポルトでUEFAカップ(現UEFAヨーロッパリーグ)とUEFAチャンピオンズリーグ(CL)の両方を制し、その名を全世界に知らしめた。その後チェルシーをはじめ、インテル、レアル・マドリード、マンチェスター・ユナイテッドとメガクラブを渡り歩き、多くのタイトルを手にしてきた。

 フットボールクラブの監督として数々の成功を収めてきたモウリーニョ監督は、「成功と、成功したキャリアには大きな違いがあると私は信じている」と語り、自身の経験と照らし合わせながら持論を展開している。

「成功は一瞬のことだ。成功はあなたの才能と関係していることもあるが、あなたが適切な瞬間、適切な時間ある場所にいたという事実でしかない場合もある。

 一方で、成功したキャリアは何年もの積み重ねがベースにある。私はそのようなキャリアを望んでいる。それは私のDNAの一部だ。おそらく、みんなはそのように思っていないだろうが、私は自分のことをとても謙虚な人間だと思っている。私は常に学び続け、より良くなろうとしている。この仕事は経験があってこそ良くなっていく。今の私は10年、20年前よりもずっと良くなっていると思う」

 自身を謙虚だと語ったモウリーニョ監督は「今は自分のことをよりも他人のことを考えている。選手を別の次元につれていくのが好き」と選手の成長こそが喜びだと語っている。現在57歳だが、「この仕事の中ではとても若い。この先10年、15年続けていたとしても驚きはない」と70代での現役にも意欲を見せている。

 モウリーニョ監督といえば選手として大きな実績がないまま監督に転身したことが知られている。ジョゼップ・グアルディオラ監督やジネディーヌ・ジダン監督のような名選手から名監督となるケースも多いが、モウリーニョ監督は自身の成功によって様々なキャリアを持つ人にチャンスがある時代になったと語っている。

「サッカーは好きだが、トップ選手になれるほどの才能がないという子どもがいる。そんな子どもでもスポーツサイエンスやフットボール方法論の研究などを専攻し、科学的な知識を求めてアカデミックなキャリアを歩む学生であれば、他の人と同じかそれ以上に優れた成功を収められる可能性があるという事実こそが私の残したレガシーだと思っている。私にはその壁があったが、今の人たちにはもうその壁はない」

 近年はプロ選手としての実績がない監督や指導者が増えてきている。モウリーニョ監督が残した功績がサッカー界の可能性を大きく広げたといっても過言ではないのだろう。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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