久保建英は「間違いなく爆発する」 バルサ下部組織時代を知るスペイン人監督が語る可能性

ビジャレアルでの活躍が期待されるMF久保建英【写真:Getty Images】
ビジャレアルでの活躍が期待されるMF久保建英【写真:Getty Images】

J3今治を指揮するスペイン人のリュイス監督は、久保の敏捷性と戦う姿勢に太鼓判

 日本代表MF久保建英はスペイン挑戦2年目の今季、保有権を持つ名門レアル・マドリードから1年間のレンタルで強豪ビジャレアルの一員としてプレーしている。序盤戦はベンチスタートが続くも、UEFAヨーロッパリーグ(EL)の活躍をきっかけに出番を徐々に増やし、ここまでリーグ戦9試合(先発1試合)0得点、UEFAヨーロッパリーグで3試合(先発3試合)1得点3アシストを記録。世界最高峰のリーガ・エスパニョーラで堂々たる戦いぶりを見せる19歳について、J3のFC今治で指揮を執るスペインのリュイス・プラナグマ・ラモス監督に訊いた。

 バルセロナ出身で1999年に指導者のキャリアをスタートさせたリュイス監督は、バルセロナのカンテラ(下部組織)時代の久保を見ていたという。当時の印象を「他の選手とは違った動きを見せていたのを覚えています」と振り返る。

 久保の“一番の特徴”を、「とにかく速くて、敏捷性がある。技術も高く、かつ勇敢に戦っている選手」と評価するリュイス監督。かつて自身もCチームとBチームを率い、「育成を大切にし、攻撃的に行くスタイルでもある」というクラブ哲学を持つビジャレアルへのアジャストは、容易ではなかったはずと推察する。

「たしかに久保選手はマジョルカで個人の実力を証明(リーグ戦35試合で4得点4アシスト)しましたが、チームは2部に降格してしまいました。逆に、ビジャレアルはヨーロッパの舞台でも戦い、リーガで上位に入ってチャンピオンズリーグに出る目標のあるチームです。リーガでトップクラスの選手、各国の代表選手が数多くいて、このレベルでレギュラーを争うのはとても大変なことです。さらに良くなっていくには、もう少し時間が必要だと思います」

 久保を語るにあたっては、バルセロナのカンテラ出身で同じレフティーであることから、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシを引き合いに出す例が多い。ビジャレアルのウナイ・エメリ監督は先日、「(レアル・ソシエダの)ダビド・シルバと似た特徴を持っている」と元スペイン代表のゲームメーカーと類似点があると語った。しかし、リュイス監督からすれば、いわゆるビッグネームとの比較は時期尚早だという。

「日本のニュースで、『メッシに似ている』『日本のメッシ』と伝えているのは見ました。ダビド・シルバは良い比較対象だとは思いますが、マンチェスター・シティでもプレーし、スペイン代表でも重要な役割を担っていた選手です。久保選手は今、一歩ずつ階段を上がっていかないといけない。日本代表の一員でもあるので、自分の能力を示せればチームに好影響を生むはずです」

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