日本代表SBの“後継者問題”にメス? 盤石の長友&酒井、“20歳”菅原が名乗りを上げるか

日本代表のサイドバックの序列に変化は起きるのか【写真:田口 有史 & 浦 正弘】
日本代表のサイドバックの序列に変化は起きるのか【写真:田口 有史 & 浦 正弘】

オランダ遠征は“オール海外組”、SBは5人選出

 日本サッカー協会(JFA)は1日、オランダ・ユトレヒトで行われる国際親善試合カメルーン戦(9日/日本時間午後9時)とコートジボワール戦(13日/日本時間午後11時45分)に臨むメンバー25人を発表した。新型コロナウイルスの影響もあり、国内組は招集せず、初めて海外組だけで構成。A代表初招集となったDF菅原由勢(AZ)や、常連となるMF久保建英(ビジャレアル)ら東京五輪世代が7人選出されるなか、サイドバック(SB)はマルセイユコンビを含む5人が招集された。長年、日本代表の課題である“SB後継者問題”が注目となりそうだ。

 今回、日本代表の森保一監督からの“メッセージ”ともとれる選考となった。SBには主力の長友佑都、酒井宏樹のマルセイユコンビに加えて、室屋成(ハノーファー)、安西幸輝(ポルティモネンセ)、初招集の菅原が名を連ねた。通常よりも多めとなる5人が招集されるなか、“後継者探し”は大きなポイントとなるだろう。

 これまで日本代表の両翼を支えてきた長友と酒井の2人。今夏、長友が契約満了となったトルコ1部ガラタサライから酒井が所属するフランスの強豪マルセイユへ移籍し、クラブでも“日本代表コンビ”の両翼が実現している。34歳長友は国際Aマッチ122試合、30歳酒井は61試合に出場。経験、実力で圧倒する2人の“後継者”問題は長年、日本代表で囁かれてきた。

 そのなかで今回招集されたのが、リオデジャネイロ五輪世代の安西と室屋、東京五輪世代の菅原だ。安西はA代表で4試合、室屋は10試合に出場している。国際舞台の経験は浅いが、今回の対戦相手はカメルーン(FIFAランキング53位)、コートジボワール(同61位)とアフリカの強豪で貴重な試金石となる。

 そして、初招集の20歳菅原。右SBやセンターバック、中盤、攻撃的なポジションを柔軟にこなす器用さを持つ。積極的に中盤にも侵入し攻撃の起点となる“現代型SB”で、底抜けに明るいキャラクターも代表チームには欠かせない。東京五輪では主力として期待される逸材に、森保監督も高評価を与えている。

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