反町技術委員長、10月の日本代表戦“裏側”明かす コロナ禍で戦う意義とは?「相手選びは難しかった」

反町技術委員長が10月の日本代表戦“裏側”明かす【写真:Getty Images】
反町技術委員長が10月の日本代表戦“裏側”明かす【写真:Getty Images】

反町技術委員長がコラム「サッカーを語ろう」で10月の国際Aマッチについて言及

 日本サッカー協会(JFA)は11日にオンライン会見を実施し、日本代表が10月にオランダへ遠征し、9日にカメルーン代表と、13日にコートジボワール代表と対戦することを発表した。JFAはこの日、反町康治技術委員長のコラム「サッカーを語ろう 第2回」を更新。「コロナ禍における国際試合の意義」について語っている。

 現在、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選が延期となっていたが、10月の国際Aマッチデーを利用してオランダで合宿することが決定。今年はまだ1試合も日本代表戦が行われていないなかで、カメルーン代表とコートジボワール代表との対戦が決まった。反町技術委員長はマッチメークの“裏話”を明かした。

「アジア(AFC)、南米(CONMEBOL)、アフリカ(CAF)、北中米カリブ海(CONCACAF)、オセアニア(OFC)の各大陸連盟は、ここまでコロナ禍の影響で満足に代表戦を行えないでいる。サムライブルーも3月、6月、9月に予定した6試合分がすべてふいになり、W杯カタール大会アジア2次予選の残り4試合も未消化のまま、来年3月以降に持ち越すことになった。このままでは2020年という年を、サムライブルーは、1試合も戦わないまま終えることになる。代表チームの強化の継続性を考えたとき、非常に困った事態。来年3月に再開予定のW杯アジア予選に『ぶっつけ本番で臨む事態は避けたい』という現場の声は、私にも十分に理解できた。AFCとFIFAは協議の上でアジアでのW杯予選に待ったをかけている。しかし、試合をすること自体は禁じてはいない。それで、極めて厳格な制限付きの活動にはなるが、アジア以外でサムライブルーの試合ができる場所を探すことにした」

 対戦相手は欧州でUEFAネーションズリーグが行われているため、同時期に活動のないアフリカ、北中米カリブ海の国との調整を進め、9日にカメルーン代表、13日にコートジボワール代表と対戦することが決まった。場所はオランダ。入国制限や行動制限もなく、直行便もある。森保一監督、スタッフが日本から同行しても「2週間の待機」もない。他国に比べると“感染爆発”も起こっていないことが理由だったようだ。そのなかでも、マッチメークには苦戦したという。

「対戦相手選びは難しかった。欧州勢はネーションズリーグのさなかだし、南米勢は10月からW杯予選に突入することになっていて、おのずとわれわれと似た境遇のアフリカ勢に絞られていった。カメルーンとコートジボワールは欧州在住の選手とスタッフで、今できるベストのチームを編成すると約束してくれている」

 招集される選手に関しても言及。森保監督に一任していると前置きしたうえで、国内組は日本政府の見解も注視しながら招集には慎重の姿勢だ。

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