副審の“ナイスジャッジ”が生まれる理由 際どいシーンで問われる「姿勢」と「体の向き」

主審だけでなく副審のナイスジャッジにも注目(写真はイメージです)【写真:高橋 学】
主審だけでなく副審のナイスジャッジにも注目(写真はイメージです)【写真:高橋 学】

横浜ダービーで副審が見せた2回の“オンサイド判定”に称賛が集まる

 Jリーグの再開から、1カ月ほどが経った。J1では好カードも多く、制限付きながら観客動員が始まったこともあり、盛り上がりを見せている。そんななか、Jリーグの判定を振り返る『Jリーグジャッジリプレイ』第10回では、最近番組で取り上げることの増えたアシスタントレフェリーにフォーカス。2つのナイスジャッジを称えている。どちらも、J1第6節、横浜F・マリノス対横浜FC(4-0)の“横浜ダービー”で生まれたシーンだ。

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 一つ目は後半12分、横浜FMのFW仲川輝人のペナルティエリア内へのラストパスに、FWマルコス・ジュニオールが抜け出してゴールを決めた場面。この時、M・ジュニオールは横浜FCの最終ラインが上がるのとほぼ同時に抜け出している。両陣営の選手がちょうど入れ替わるため、非常に判断が難しい。

 そして2つ目が後半20分、横浜FMのMF水沼宏太が入れたクロスをMF遠藤渓太がヘディングで合わせたシーンだ。後半12分の場面と同様に、横浜FCの最終ラインと遠藤がちょうど入れ替わるタイミングであるうえに、遠藤以外にも横浜FMの選手がオフサイドライン上に並んでいた。これによって、先ほどのシーンよりも複雑な状況になっており、より難解になっている。

 試合では2つとも得点が認められ、後に映像で確認しても両シーンともオンサイドであることが確認できた。見ている側も、その場ではオフサイドかと疑うほど際どいジャッジだった。

 番組では、この2つの判定を「神業的なジャッジ」だとして熊谷幸剛アシスタントレフェリーを絶賛。そして、この判定を導くためには、副審の細かな技術が関係しているという。JFA審判インストラクターの小幡真一郎氏は「副審がきちんとしたポジショニング(を取っている)。姿勢が良いですね。(オフサイドラインに)正対している」と副審の姿勢や体の向きの良さを称賛した。

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