「本当に移籍していいのか」 FC東京MF橋本拳人、17年間の感謝と自問自答の日々

ロストフへ完全移籍する前のラストゲームを勝利で飾ったMF橋本拳人【写真:高橋学】
ロストフへ完全移籍する前のラストゲームを勝利で飾ったMF橋本拳人【写真:高橋学】

浦和戦に2-0で勝利しロシア1部ロストフへ移籍 「自分の強みが通用するか楽しみ」

 FC東京の日本代表MF橋本拳人は、18日のJ1第5節の浦和レッズ戦にフル出場して2-0の勝利に貢献。ロシア1部ロストフへ完全移籍する前のラストゲームを飾り、「青赤魂を持って世界で戦ってきます」とサポーターに誓った。

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 橋本は4-3-3システムの中心部にあたるアンカーの位置でフル出場。浦和の攻撃を寸断しつつ、ビルドアップでは柔軟な位置取りでボールを前方へつないだ。この日の対戦相手である浦和にはリーグ戦で6年間勝利がなく、「レッズに一度も勝てていなかったので、なんとしても勝ちたいという気持ちだった」という意気込みがあったと振り返った。

 試合後にセレモニーが実施され、スピーチでは「小学生の頃から17年間、お世話になったクラブを離れるのは簡単な決断ではなかった。FC東京を優勝させてから行くという約束を破ってしまい申し訳ありません。ここ数週間、本当に移籍していいのか、チームに貢献できたのかと自問自答する日々が続いていました」と、移籍への葛藤があったと明かした。

 一方で「決断を後押ししてくれたクラブには本当に感謝しています。僕がここまで成長できたのはこれまで支えてくれた家族、チームメート、指導者の方々、最高のファン・サポーターの皆さんのおかげです」と感謝の気持ちを伝えた。

 2018年の就任から指導した長谷川健太監督は、「代表になるくらい、いくんじゃないかと期待して18年から使ってきた。期待以上というか、彼が成長してチームの中心になってくれた。彼がボランチにいて攻守においてのつなぎ役になってくれて、チームも成長した」と話す。そのうえで「覚悟をして決断したと思うので、ヨーロッパで成功して日本代表で活躍する姿、CLやELで強豪と対戦する姿を楽しみにして期待したい」と、エールを送った。

 橋本自身は欧州でのプレーについて「自分の強みであるボール奪取など守備的なプレーが通用するかが楽しみ。そこからプラスアルファで攻撃面でチャンスにどれだけ絡むか。攻守両面で存在感を出せるようにしたい」と意気込む。

 セレモニーの最後には「お別れは寂しいですが、青赤魂を持って世界で戦ってきます。必ず大きくなって、またこの味の素スタジアムに帰ってきたいと思います」と、FC東京のサポーターに誓った。海を渡るFC東京の生え抜きは、ロシアから欧州のサッカーシーンの中心へ羽ばたいていくことが期待される。

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