イニエスタ、正確無比なJ初ゴールが与えた衝撃 世界的スターが見せた”プロ根性”

神戸MFイニエスタのJ1初ゴールを回顧【写真:Getty Images】
神戸MFイニエスタのJ1初ゴールを回顧【写真:Getty Images】

【J番記者が選ぶスーパーゴール|神戸編】2018年J1第21節磐田戦(前半15分)…イニエスタのJ初ゴール

 18年5月にヴィッセル神戸への移籍を発表して2年。元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタは、数々のスーパープレーでファンを魅了してきた。

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  記憶に新しいところだと、昨年のJ1リーグ第17節名古屋グランパス戦(5-3)ではキックの正確さという彼の持ち味が発揮されたミドルシュートに衝撃を受けたし、第24節のサガン鳥栖戦(6-1)では元日本代表FW田中順也のゴールにつながった、正確無比なロングパスにため息をついた。

 特に前者は、イニエスタに第四子が生まれた直後の試合で、ゴール後にはチームメートと「ゆりかごダンス」で祝福したと考えれば、本人にとっても記憶に残るゴールになったことだろう。

「ゴール後のセレブレーションはやるつもりはなかったのですが、チームメートがやろうと促してくれた。チームの勝利に貢献できて嬉しい」

 そうしたゴールやアシスト以外にも毎試合、彼の1本のパス、アイデアに魅了され、次から次へと彼の「スーパープレー」の記憶が塗り替えられてきた気もするが、いまだに忘れられないのは、18年J1リーグ第21節磐田戦で受けた衝撃だ。

 第17節湘南ベルマーレ戦(0-3)でのJ1リーグデビュー、第18節柏レイソル戦(1-0)でのJ1リーグ初先発の後、家族の来日手続きのため母国へ一時帰国していたことから、3試合ぶりのJ1リーグ出場となったこの一戦。ホーム・ノエビアスタジアムのピッチに立ったイニエスタは、心配された長距離移動による疲れを一切感じさせないパフォーマンスで序盤から輝きを示した。そうした状況で生まれたのが前半15分のスーパーゴールだ。

 右サイドの元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキから出された強めのスルーパスをペナルティエリアで受けると、体をターンさせながら巧みなトラップで相手DFを抜き去り、さらにGKもかわして角度のないところから右足でゴールを捉える。ポドルスキのアシストもさることながら、正確無比なトラップに始まったイニエスタの美しくも、正確な一連のプレーにスタジアム全体が歓声というより、驚きに満ちたどよめきに包まれたのも印象的だった。

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