ミラン移籍浮上の久保建英、イタリア人記者が指摘 「中田英寿は優秀だったが…」

マジョルカでプレーするMF久保建英とローマ時代のMF中田英寿【写真:Getty Images】
マジョルカでプレーするMF久保建英とローマ時代のMF中田英寿【写真:Getty Images】

久保のミラン移籍、イタリア人記者が持論「そんなに確率は高くないと思う」

 スペイン1部マジョルカの日本代表MF久保建英にイタリアの名門ACミランへの移籍話が浮上した。イタリア紙「コリエレ・デロ・スポルト」でミラン番記者を務めるアンドレア・ラマゾッティ氏は、日本人アタッカーの現地での知名度について触れつつ、移籍の実現性について持論を展開している。

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 久保は2019年夏にFC東京から名門レアル・マドリードに完全移籍。シーズン開幕直後にマジョルカへ1年間のレンタル移籍が決まり、今季はここまでリーグ戦24試合で3ゴール2アシストの活躍を見せている。

 久保の去就を巡って様々な候補地が挙がり、スペインのレアル・ソシエダとベティス、フランスの名門パリ・サンジェルマン(PSG)に加えてミランが浮上した。イタリア紙「コリエレ・デロ・スポルト」のラマゾッティ氏は、久保のミラン移籍について「そんなに確率は高くないと思う」と指摘。さらに「確実にレギュラーとして獲得はしない」と断言している。

 ラマゾッティ氏にとって、印象深い日本人プレーヤーは元日本代表MF中田英寿氏だという。「たくさんの選手がセリエAでプレーし活躍したが、中田英寿はとても優秀だった」と称賛。偉大な先人に続く存在として期待される久保だが、イタリアでの知名度は「大半が知らない」レベルだという。

「ミランのようなチームが18歳の選手を獲得するのは、補強ということではない。久保に敬意は払うが、まだそんなに評価されてはいないと思う」

 6月11日からシーズンが再開し、マジョルカはバルセロナと対戦する。欧州でキャリアを積み始めたばかりの久保は鮮烈なインパクトを残し、自らの評価をさらに高めることができるだろうか。

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倉石千種

くらいし・ちぐさ/1990年よりイタリア在住。1998年に中田英寿がペルージャに移籍した時からセリエAやイタリア代表、W杯、CLをはじめ、中村俊輔、本田圭佑、長友佑都、吉田麻也、冨安健洋など日本人選手も取材。バッジョ、デル・ピエロ、トッティ、インザーギ、カカ、シェフチェンコなどビッグプレーヤーのインタビューも数多く手掛ける。サッカーのほか、水泳、スケート、テニスなど幅広く取材し、俳優ジョルジョ・アルベルタッツィ、女優イザベル・ユペール、監督ジュゼッペ・トルナトーレのインタビューも行った。

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