INAC八坂芽依が大切にする女子アスリートとしての“こだわり” 「なでしこらしく…」

INAC神戸レオネッサでプレーするMF八坂芽依【写真提供:INAC神戸レオネッサ】
INAC神戸レオネッサでプレーするMF八坂芽依【写真提供:INAC神戸レオネッサ】

リーグ開幕が延期となり、「選手が何をしているか気になる」ファンに向けて情報発信

 なでしこリーグ(日本女子サッカーリーグ)は新型コロナウイルスの影響により、3月21日の開幕戦が延期。緊急事態宣言の発令に伴い延期期間が延長され、現在は最速で7月の開幕が見込まれている。各クラブが手洗い推奨動画を発信するなど社会貢献活動に力を入れるなか、INAC神戸レオネッサも様々な趣向を凝らした企画を行ってきた。自主トレーニングの傍ら、積極的に参加を申し出てきた1人であるMF八坂芽依に思いを訊いた。

 なでしこリーグが1部・2部の開幕1~2節の全20試合の開催延期を決定したのが3月10日。その4日後、INACはクラブの公式インスタグラムを利用したライブ配信に八坂とMF仲田歩夢が登場し、ファンの質問に答える特別企画で“遠隔交流”を図った。試合が延期になったなかで何かアクションを起こしたいと、八坂から安本卓史社長に相談があったという。

 第1回のインスタライブが好評で、1週間後の21日に第2回を開催。八坂、仲田とも個人のインスタグラムでも配信を行うなど、情報発信・ファンとの交流に積極的な姿勢を見せてきた。なでしこの選手に憧れていた小さな頃の経験がきっかけだと八坂は明かす。

「ファンの方々は、(コロナ禍で)私たち選手が何をしているか気になっていると思いました。私自身、小さい頃にそうでしたから。女子サッカーを知ってもらうためにも、今できることをして盛り上げたい。在籍している限りはINACを応援してもらって、より好きになってもらいたいんです。女子サッカー選手ですけど、普通の生活もしてるよ、というのも知ってもらいたくてチャレンジしました」

 4月24日、INAC公式YouTubeチャンネルには「いつも応援してくださる皆様へ」と題された啓発動画が公開された。選手たちが個別に自宅で撮影したメッセージをつなぎ合わせ、FW岩渕真奈やDF鮫島彩らが、「みんなで一緒に未来のために」と呼びかける内容だが、これも八坂らがスポンサー、サポーターに向けて何かできないかと声を上げた結果、形になったものだ。こうした取り組みに対する反響も大きいという。

「多くの『ありがとう』という声を頂きました。他にも、『外に出られなくて辛い時に選手の声を聞けて良かった』『知らなかった一面を知れて良かった』『元気をもらえた』と。私、見た目静かに見られるんですけど、意外にしゃべるんだね、明るいんだねと言われます(笑)。別にそういったところを隠していないので、やって良かったなと思います」

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