イタリアの“サッカー再開論”、選手会会長が一刀両断 「ユートピアの中の会話だ」

イタリアの選手会会長を務めるトンマージ氏【写真:Getty Images】
イタリアの選手会会長を務めるトンマージ氏【写真:Getty Images】

中田英寿氏と共闘し、イタリアの選手会会長を務めるトンマージ氏が現状について言及

 新型コロナウイルスの影響を受けて欧州サッカーはほぼ全ての試合が延期となっているが、最近では試合の再開時期に関する言及も増え始めた。しかし、イタリアの選手会で会長を務める元イタリア代表ダミアーノ・トンマージ氏は、「今、プレーすることについて話すのはユートピアの中の会話」だと一刀両断している。イタリア紙「イル・メッサジェーロ」が報じた。

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 トンマージ氏は現役時代にセリエAのローマなどでプレー。元日本代表MF中田英寿氏ともチームメートで過ごした運動量豊富なボランチだった。現在は選手経験を生かしてリーグ側などと折衝する選手会で手腕を発揮している。

 そのトンマージ氏は、新型コロナウイルスの感染が拡大して死者の数も増え続けるイタリアにあって、リーグ戦の再開などの話をするのは時期尚早だと警鐘を鳴らしている。

「今、プレーすることについて話すのはユートピアの中の会話だ。その日付について話がされているが、それは早い。この問題は深刻であり、この話題について話す人物は、タイタニック号が沈みつつある時に最後まで演奏していた音楽家のようなものだ」

 トンマージ氏はこう話し、このパンデミックが現在進行中にある中でリーグ戦の再開の話題が先行することを批判している。この新型コロナウイルスの感染拡大初期から無観客試合での開催にも批判的だったが、資金繰りの厳しいクラブも表面化しているなかでも経済的な理由でプレーを強行することには、選手会として反対の立場を明らかにした。

 懸案だった日程は欧州選手権(ユーロ)の延期により多少の余裕が出ているが、安心してプレーできる環境を確保してから再開について話したいというのが、選手会としての立場のようだ。

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(FOOTBALL ZONE編集部)



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