大迫勇也は「新しいクリエイティブな選手」 ブレーメン監督&独誌が“重要性”を強調

ブレーメンFW大迫勇也【写真:Getty Images】
ブレーメンFW大迫勇也【写真:Getty Images】

開幕戦で1-3敗戦 独メディアから飛び出した“クルーゼ移籍”の影響

 ホーム開幕戦の雰囲気は特別だ。ブレーメンのホーム、ヴェーザーシュタディオンには4万2000人の観客が詰めかけ、ファンは試合前にはこれから始まる新しいシーズンへの喜びを隠しきれない様子を見せていた。

 17日に行われた第1節デュッセルドルフ戦(1-3)、試合への入りは悪くなかった。むしろとても良かった。素早いパス交換から相手の裏をどんどん取り、偶然のチャンスではなく、狙い通りにチャンスを作り出していく。攻撃はバリエーションに富んでおり、右から、センターから、左から、ドリブルから、パスから、セットプレーから、様々な形でゴールへの道を作り出していく。指揮を執るフロリアン・コーフェルト監督も、試合後に「自分たちがどのようにチャンスを作り出していたか、それも同じ形ではなく、様々なバリエーションを使い分けながらしっかりとしたチャンスを導き出していたか。90分を通して、そうしたプレーが見れていたことについては間違いなく満足している」と振り返っていた。

 だが、どれだけチャンスを作りながらゴールが決まらない。0-1で迎えた後半開始直後に日本代表FW大迫勇也、MFミロート・ラシツァのプレスで相手のミスパスを誘発し、そこからFWヨハネス・エッゲシュタインが同点ゴールを決めたシーンは良かったが、あとは最後の精度を欠いたり、相手GKのファインセーブに妨げられてしまう。

 コーフェルト監督は「十分なチャンスを作りながら、ゴール前での冷静さと狡猾さが欠けていたのは言うまでもない」と、この試合のポイントを捉えていた。

 すると、すかさず記者から質問が入る。

「その欠けているところは、マックス・クルーゼがいない影響か?」

 思うようにゴールが奪えなければ、やはりこの指摘が出てくる。ブレーメンにとって、それだけFWマックス・クルーゼ(現フェネルバフチェ)の存在感は絶大だった。プレシーズンでは問題ないと思われていたが、ブンデスリーガとなるとやはりいないとダメなのか――どこかそんな空気が今でもある。

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中野吉之伴

1977年生まれ。武蔵大学人文学部欧米文化学科卒業後、育成層指導のエキスパートになるためにドイツへ。地域に密着したアマチュアチームで様々なレベルのU-12からU-19チームで監督を歴任。2009年7月にドイツ・サッカー協会公認A級ライセンス獲得(UEFA-Aレベル)。SCフライブルクU-15チームで研修を積み、2016-17シーズンからドイツU-15・4部リーグ所属FCアウゲンで監督を務める。『ドイツ流タテの突破力』(池田書店)監修、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)執筆。最近はオフシーズンを利用して、日本で「グラスルーツ指導者育成」「保護者や子供のサッカーとの向き合い方」「地域での相互ネットワーク構築」をテーマに、実際に現地に足を運んで様々な活動をしている。

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