RマドリードGKカシジャス、味方サポからの大ブーイングに“応戦”

1失点目のプレーで罵声を浴びた守護神、チームは痛恨ドロー

 レアル・マドリードが9日のホーム、バレンシア戦で2-2のドローに終わり、リーグ逆転優勝に痛恨の足踏みとなった。前半19分に先制点を許したが、スペイン代表GKイケル・カシジャスがセーブ可能だったと見なしたサポーターが試合中、大ブーイング。これに激怒した守護神がスタンドに“応戦”するなど、名門は異常事態に直面している。スペイン地元紙「マルカ」が報じている。
 守護神が味方サポーターから罵声を浴び続けた。前半19分、左サイドからのクロスに相手のスペイン代表FWパコ・アルカセルがDFの間から足を伸ばす。このシュートにカシジャスは反応が遅れた。体を左に倒したが、先制点を食い止められなかった。
 この失点以降、サンチャゴ・ベルナベウの観衆は守護神がボールに触れるたびにブーイングを響かせた。前半26分にセットプレーからMFハビ・フエゴにバックヘッドで追加点を許した後には、さらにブーイングと罵声が厳しくなった。
 観衆からの“戦犯扱い”に、33歳の守護神は激怒。しばし、腕を上げながら抗議の意思を示していたが、地元ラジオ局「カデナ・コペ」によると、テレビ局「クアトロ」のカメラによってカシジャスがゴール裏のサポーターに“反撃”していたことが発覚。「もう十分だ。おれのケツで勘弁してくれ」とスラングで応戦していたという。
 今季レアルはリーグ34失点。107得点で並んでいる首位バルセロナより15点ほど多く、トップ4では最も多い数字となっている。失点の多さに対するサポーターの不満がカシジャスへのブーイングにつながった格好だ。
 後半の巻き返しで2-2ドローに追いついたが、残り2試合で首位バルセロナとの勝ち点差は4に開き、逆転優勝に向けて窮地に立たされている。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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