【サッカー分析講座①】なぜ中田英寿氏はかつて日本の“エース”と呼ばれたのか データから“答え”を導くことの難しさ 

 2003年頃、サッカーのデータを紹介した際には、多くの関係者がこのような反応を示していた。一方で、現在はそのようなデータを目にする機会がかなり増えてきたと思うが、実際どのようなものがあるのかご存じだろうか?

「いつ」「誰が」「どこで(場所/部位)」「何をしたか」という一つ一つのアクションがデータの最小構成要素だ。ゴール数、シュート数、パス数、クロス数、クリア数……これらはピッチ上で起きた最小単位のデータを定義付けして集計したものだ。

 言うまでも無く得点したものがゴール数、得点することを意図して相手ゴールに向かってキック・ヘディングしたプレーの総数がシュート数、味方から味方にボールを渡すプレーの総数がパス数等々……。

 これらのプレーは単にその絶対数だけでなく成功率やプレーが行われたエリア毎に集計が可能だ。プロのレベルの1試合当たりのプレーの総数は2000~3000だ。1000も違うと一見曖昧に思えるかもしれないがこれが現実だ。

 ロングボールを多用するチーム、雨天でピッチコンディションが著しく悪い状況下での試合では極端にプレー数が少なくなることがある。技術の足りないチーム同士の戦いはプレー数が減り、結果的にActual time(アクチュアル・タイム)と呼ばれる実プレー時間も少なくなる。

 逆にボール回しを得意とするチーム同士の試合ではプレー数が多くなる。そういった2000~3000のプレーをチーム毎、選手毎、エリア毎、時間毎、距離毎、成功・失敗という結果毎等、様々に分類することが可能なため、データ自体の数は殆ど無限大だ。

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