「それ、取るんだ」 日本最強FKキッカー・中村俊輔が明かす二人の“天敵GK”

「最近だと…」と挙げたJリーガーGKとは

 中村からすれば、GKジーダの裏を取り、良いコースに蹴ったFKは、通常であればゴールに吸い込まれているはずだった。ところが、ジーダは中村に裏を取られたように見せつつ、難なくストップ。世界最高峰の攻防がそこにあった。

 そのFKは失敗に終わったが、中村は純粋にその勝負を楽しんだのだろう。名GKジーダと対戦した時の様子を楽しそうに話す姿は、まさにサッカー少年のそれである。

 さらに中村は「最近だと……」と続け、FKを止められて印象に残っている意外なGKの名前を挙げた。それは、今季から磐田でチームメイトとして共闘しているポーランド人のカミンスキーだ。

「カミック(カミンスキーのニックネーム)ですね。磐田に来た当初のFKで、ファーに蹴った時、カミックにも(ジーダと)同じように止められた。悔しいけど、後で本人に『あれ読んでたの?』って訊ねたら、『いや蹴ってから動いた』って。それを聞いて、なおさらショックだった」

 悔しさを噛み殺しつつ、カミンスキー本人に話を聞くあたりは、強い向上心の表れとも言える。この話には続きがあり、それを聞いてようやく中村も腑に落ちたという。

 

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