高校選手権史に残る“トリックFK”が海外で再び脚光 「二重壁を使う奇妙なフリーキック」

2015年度大会決勝での東福岡高校のFK弾をスペイン紙が改めて紹介

 全国高校サッカー選手権大会と言えば日本サッカー界の冬の風物詩で、今年もこれから年末にかけて各地で出場権を争う熾烈な予選が行われる。そんな高校生たちが憧れる大舞台で過去に生まれたスーパーゴールが、海外メディアで再び話題となっている。

 日本の高校生が仕掛けた“奇策”を取り上げて紹介しているのは、スペイン紙「AS」電子版。「日本のチームが“二重壁“を使う奇妙なフリーキック」と題し、2015年度大会で優勝した東福岡高校のトリックプレーを動画付きで紹介している。

 このプレーが生まれたのは、2016年1月11日に行われた第94回全国高校サッカー選手権の決勝戦だった。東京A代表の國學院久我山高校を相手に1-0とリードを奪って迎えた後半2分、東福岡はゴールまで約20メートルという絶好の位置でFKを獲得。この場面で赤いユニフォームの東福岡の選手は、國學院久我山の壁の前に3人を立て、さらに壁とキッカーの間では3選手が肩を組んで立った。

 歩幅を合わせて一歩ずつゆっくりと下がると、4歩目を踏んだ瞬間に合計6人の東福岡の選手は一気にしゃがみこみ、当時3年生のMF中村健人(明治大学)がシュート。視界を遮られた久我山GKと壁役は反応が遅れて、ボールはゴール左隅に吸い込まれた。

 

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