FIFA会長、W杯でのVAR採用に前向き発言 「ここまでは成功している」

コンフェデ杯で採用、違う選手にレッドカード、ゴール取り消しなど混乱も…

 コンフェデレーションズカップで採用された「ビデオ・アシスタントレフェリー(VAR)」を巡っては、様々な意見が出ている。そのなかでFIFAのジャンニ・インファンティノ会長は、来年のワールドカップでの採用に向けても前向きな姿勢を見せたと、米スポーツ専門テレビ局「ESPN」が報じている。

 VARを巡る判定に関して、同大会ではグループステージのドイツ対カメルーン戦で、カメルーンのDFマブカが相手に強烈なタックルを浴びせたことでVAR判定を用いた結果、主審は別の選手であるMFシアニにレッドカードを提示。この判定にカメルーン側が抗議し、再度ビデオで確認の末にマブカが退場になるという混乱があった。またカメルーン対チリ戦ではチリの得点が取り消されるなど、試合の趨勢を大きく分けるシーンでVARが目立つシーンがあった。

 記事によれば、インファンティノ会長は記者会見で「ワールドカップでVARを使用するかどうかはまだ決定していない」と前置きしながらも、「ここまでのところは成功してる。我々は学び、改善し、テストを続けている」とVARの導入について継続路線を取ることを明確にしたという。

「VARなしでは、我々は別のトーナメントを有していただろう。そのトーナメントは少なからず公平ではないものになったと思う。そして、いくつかのディティール(細部)について話し合わなければならない。VARとのコミュニケーション速度、判定の決定スピードについてもだ」

 記事では、FIFAの審判委員会で委員長を務めるピエルルイジ・コッリーナ氏の「我々は進化の真っ最中だ。ポジティブな結果を得ているし、改善できるところにも気づいている。普通のことだよ」というコメントも紹介している。サッカー界が推し進めるテクノロジーの受容は、今後も続いていくことになりそうだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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