酒井宏を襲ったイラク戦“悪夢”の失点劇 「ボールが切れたらしゃがもうと…」

右膝負傷で満足に動けない間に、同点ゴールを奪われる

 日本代表DF酒井宏樹にとっては、“悪夢の時間帯”になってしまった。13日のロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選イラク戦に右サイドバックでスタメン出場したが、試合中に右膝を負傷。十分に動けず、「ボールが切れたら、しゃがもうと思っていた」と、交代を要求しようとしていた最中に失点し、まさかのドロー決着(1-1)に甘んじた。

 前半8分にFW大迫勇也のゴールで先制した日本は、守備に軸足を置きながら機を見て攻撃に出るゲームプランを採った。狙い通りの展開で試合が進んでいた矢先、酒井にアクシデントが起こった。右ひざを痛め、足を引きずるような状態になったのだ。そのなかで迎えた後半28分、最終ラインとGKの連係ミスから被弾。酒井も懸命にカバーに戻ろうとしたが、間に合わなかった。まさにエアポケットを突かれた失点だった。

「3分間くらい、ずっとボールが切れなくて。ボールが切れたら、もうしゃがもうと思っていたんですけど、それが失点シーンだったので」

 GK川島永嗣とDF吉田麻也の連係ミスはあったにせよ、最終ラインの選手が満足に動けない状態の間に攻め込まれたことが失点の遠因になった。フランスの名門マルセイユでシーズンを通してレギュラーの座を守り、フィールドプレーヤー最長の出場時間を記録するなどフル稼働した疲労を抱えながら奮闘したが、その結果は残酷なものとなった。

 

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