ヘント久保がPKでベルギー移籍後10ゴール目も…シャルルロワと引き分け優勝消滅

数的優位を生かせず1-1で終了 CL出場権獲得にも暗雲漂う

 日本代表FW久保裕也が所属するヘントは、14日に優勝プレーオフ第8節のシャルルロワ戦に臨み1-1と引き分け、優勝の可能性が消滅してしまった。スタメン出場の久保は前半40分にPKを決め、冬の移籍市場でベルギー移籍して以来、15試合10ゴールと二桁に乗せた。

 ヘントはこの日、4-2-3-1システムをチョイスし、久保はトップ下に入った。ヘントがリーグ最少失点、シャルルロワが2位と、ともに堅守を武器にプレーオフに進出しただけに、ともにチャンスが少ない展開になった。そうしたなかで前半24分、シャルルロワMFタンモンがスピードをつけて足裏から相手に挑んで踏みつけてしまい退場処分。ヘントは数的優位に立った。

 しかし同28分、シャルルロワMFザグリクが右サイドの浅い位置からゴール前に入れたボールは、誰も触れなかったが、GKも反応が遅れてワンバウンドしてそのままゴールへ。ヘントはややアンラッキーな先制点を与えてしまった。

 割り切って守備を固めるシャルルロワに苦戦する形になったヘントだが、ペナルティーエリア内のハンドでPKを獲得。キッカーに指名された久保がゴール左に蹴り込み、同40分の同点ゴールで1-1としてハーフタイムを迎えた。久保はこれで優勝プレーオフを含むリーグ15試合10ゴールとした。

 後半に入ると数的優位を生かしたヘントが圧倒的に敵陣に攻め込む展開になったが、引き分けも視野に守備を固めるシャルルロワを崩せずに時間が流れた。自陣に10人全員、時にはペナルティーエリア内に7人ほどの選手が入り込む守備に久保もスペースを見つけられず、シュートまで持ち込む場面はなかなか作り出せない。後半32分に久保がやや強引に放ったシュートが相手DFに当たってコースが変わりゴール方向へ飛んだが、枠外に逸れていった。

 後半アディショナルタイムには、ヘントMFヴェルストラーテが退場処分を受けるやや荒れた展開も、このまま両チーム決定打が出ずに1-1のまま終了。今節未消化の首位アンデルレヒトとの差は残り2試合で7ポイントとなり、ヘントの優勝の可能性は消滅した。また、同様に今節未消化の2位クラブ・ブルージュとの勝ち点差も3ポイントと、UEFAチャンピオンズリーグ出場権の2位以内も厳しい状況になってきてしまった。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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