“チャイナ・ミラン”誕生に暗雲 有力な中国人投資家が買収交渉から撤退したことが発覚

米メディアが報じる 買収から完全撤退ならベルルスコーニ会長が経営を継続へ

 ACミランは中国の投資家集団「シノ・ヨーロッパグループ」に身売りすることで正式契約を結んでいるが、中国側がミランの買収額の資金繰りに苦しみ、支払いをすでに3度ドタキャンする事態に直面している。そしてここにきて、投資家集団の“二大巨頭”の一角がミラン買収から撤退したことが発覚。“チャイナ・ミラン”誕生に暗雲が漂っている。米経済専門ニュース「ブルームバーグ」が報じている。

 ミランの買収交渉からの撤退が明らかになったのは、不動産投資会社「ハイシャ・キャピタル・マネジメント」。ミラン会長で元イタリア首相のシルビオ・ベルルスコーニ氏の息子で、テレビ局メディアセットのピエールCEOは「もしも中国人投資家が撤退するのなら、父にとって不愉快なことだ。しかし、このディールには重要な裏付けが存在するので深刻な痛手にはならない」と語ったという。

 中国企業はミラン買収額を、期日までに3度準備できなかった。そのたびに、ミラン側に返済義務のない1億ユーロ(約120億円)のディポジットを、ミランの親会社フィニンベストに支払うことになっている。ミランはすでに2回分の240億円をゲットしており、近日中に新たに120億円の入金が契約上定められているという。

 中国側が資金繰りの悪化によりミラン買収から撤退すれば、ベルルスコーニ会長はクラブ経営の継続を打ち出している。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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