ロシア議員が前代未聞のフーリガン対策を発表 “武闘会”開催を提唱し物議醸す

昨夏のEUROでも過激発言をしたレベデフ議員が、2018年W杯に向けて驚きの提案

 2018年ワールドカップのホスト国であるロシアは、フーリガンの温床としても知られ、昨年6月の欧州選手権フランス大会ではイングランド代表サポーターと暴力事件を起こした。ロシアサッカー協会の幹部で、ロシア自由民主党のイーゴリ・レベデフ議員は暴徒化するサポーターを合法化するために、“フーリガン武闘会”の設立を提案している。極右政党として知られるロシア自由民主党が前代未聞の政策を発表したと、英衛星放送「スカイ・スポーツ」が報じている。

 ロシアもフーリガンの脅威が社会問題化しているが、そうしたなかでレベデフ議員はロシア語で“バトル”を意味する「ドラカ」という競技の新設を提唱している。

 これは対戦する両チームのサポーター代表20人ずつがアリーナで一堂に会し、丸腰で乱闘を行うというもの。「ロシアは新しいスポーツの開拓者になるだろう。例えば、イギリス人ファンがやってきたら戦いが始まる。挑戦に応え、同じ時間にスタジアムで相まみえる」とレベデフ氏は語っているが、記事では「フットボールのフーリガンというロシアの問題に非論理的な解決法を提案している」と報じられている。

 レベデフ氏は昨年6月のEURO開催時に、マルセイユでロシアファンがイングランドのフーリガンや地元ファンと激突した時には、「お前らよくやった。この調子だ」と励ましのツイートを送り、政治的センスと人間性に関する疑問が世界中で巻き起こった。

 ロシア国内リーグでもサポーター同士の衝突は後を絶たないが、「ファンの好戦性を平和的な方向に向けることができる」とレベデフ氏は主張するなど、物議を醸している。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

page 1/1

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング