ハリルの求めるデュエルが光ったWSW戦の浦和 データから浮かび上がる槙野の強さ、李の貢献

ACL開幕戦の敵地WSW戦、浦和のトータルデュエル勝率54.9%、空中戦勝率57.9%に

 浦和レッズは21日のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)開幕戦で、ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ(WSW、オーストラリア)に4-0と大勝。敵地で貴重な開幕勝利を収めたが、大会公式サイトが公開した試合データからは“デュエル”での勝率が光った。

 一昨年にバヒド・ハリルホジッチ監督が日本代表監督に就任して以来、1対1のフィジカル的な競り合いである“デュエル”が日本サッカー界のキーワードとなってきた。日本代表の弱点とされ、このACLでもJリーグ勢が勝ち上がれない原因として指摘されたこともあった。しかし21日の浦和は、体格面で浦和に勝るオーストラリア勢に対して、その勝負で優位に立ったことが明らかになっている。

 WSW戦で浦和のトータルデュエル勝率は54.9%、空中戦では勝率57.9%を誇った。特にその強さが際立ったのが、日本代表DF槙野智章だった。

 3バックの左で先発した槙野は、18日のゼロックス杯鹿島アントラーズ戦を欠場し、このゲームに備えた。そして、その期待に応えるようにデュエルでトータル12勝4敗の勝率75%を記録している。そのうち空中戦は4勝1敗と強さを発揮した。WSWをシュート3本で枠内ゼロに抑え込んだ原動力になっている。

 また、不利な体勢での競り合いを強いられることの多い前線の選手たちは勝率が伸びにくいが、そのなかでも1ゴール1アシストのFW李忠成は9勝7敗で勝ち越し。空中戦では2勝3敗と苦戦したが、地上戦では7勝4敗と強さを見せた。16回のデュエルは槙野と並んでチーム最多タイであり、前線での体を張ったプレーによってチームを助けていた事実が浮かび上がる。左サイドで先発のMF宇賀神友弥もトータル7勝2敗の空中戦1勝0敗と素晴らしい数字を残した。

 

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