PK2本献上で退場となった悲運の滝川第二キャプテン 25年前の主将だった指揮官は奮闘に感謝

準々決勝で前橋育英に0-2と敗戦 主将の今井が二度のPKを与える

 25年ぶりの選手権の舞台を、全く違った光景で迎えていた。第95回全国高校サッカー選手権で滝川第二(兵庫)は、5日の準々決勝を前橋育英(群馬)と戦い0-2で敗れた。松岡徹監督にとっては、これが監督としては初めての選手権だった。

 松岡監督は滝川第二の出身。2年時の第69回大会に出場し、ベスト16で国見(長崎)に敗れた。そして翌年には主将として第70回大会に出場。しかし、初戦で帝京(東京A)に敗れた。その帝京は決勝まで勝ち進み、四日市中央工(三重)と激戦の末に両校優勝となった大会だった。

 それから25年の日々が過ぎ、2年前に母校の監督に就任した松岡監督が選手権に帰ってきた。伝統の「怯まず、驕らず、溌溂と」のモットーはそのままに、選手たちの自主性を重んじてきた。その象徴が3日の3回戦で勝利した後に話した、「次の試合の戦い方は、子どもたちが考える」だった。

 もちろん、対戦相手に決まった前橋育英の特長はスタッフから選手たちに伝えられた。その上で、選手ミーティングでは前線からプレスをかけていく積極的なサッカーで臨むという結論が出た。しかし、前橋育英がシンプルなロングボールを使った攻撃を増やしたこともあり、「ボールのないところで走らされてしまった」と松岡監督が話す展開になった。後半からポジションチェンジなど修正は施したが、前後半にそれぞれ一つずつPKを与えて敗戦した。

 

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