レアル戦で衝撃2ゴールも…柴崎は悔しさ露わ 「細かく見れば差はある。大変なのはこれから」

「勉強になるところはたくさんある」

 そして、レアルの目の色を変えさせた一撃は後半7分だった。鹿島の右サイドからのクロスがクリアされたところに反応した柴崎は、レアルのFWルーカス・バスケスとの競り合いを制してボールをキープすると、そのままドリブルを開始。左前方に持ち運んで、ペナルティーエリアの外から左足を一閃すると、ボールはコスタリカ代表GKケイラー・ナバスの手の届かないゴール左隅に吸い込まれた。

「ボールの行方は見えなかったですけど、みんなが喜んでいるので、入ったのかと。ただ、勝利が決まったわけでもなかったし、喜んでる場合でもなかった。感情を露にすることもなかった」

 あくまでも、試合に勝利してこそゴールに意味がある。それは「2位は2位。2ゴールしたとはいえ、勝利に導けず悔しい。結局、歴史にはレアルの名前が残る」という言葉からも窺える。前日会見で主将のMF小笠原満男が「2位も最下位も同じ」と言い続けている鹿島イズムがあることを明かしていたが、その言葉を象徴するかのような表情であり、ゴール後の振る舞いだった。

 レアルとの対戦に「細かく見れば差はあるし、通用した部分もチームとしてはあるけど、結果にとらわれずに通用しなかったものをクリアにしたい。パス一本一本が重くて、でも受けやすい。守りにくい攻撃をしていた。彼らはヨーロッパのチャンピオンで、勉強になるところはたくさんある」と、自分自身やチームへの厳しい姿勢を崩さない。

 

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