ミラノ・ダービーで見えた両雄の収穫 ミランを救ったスソの輝きと、インテル長友が示した圧巻の「勝率100%」

長友がインテル左サイドの問題を修正

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 ミランのパスのルートはとてもシンプルで、後ろでの停滞とサイドから縦を意識した傾向が表れている。ただし、ニアングはこの試合で左サイドの高い位置でのプレー機会は少なくシュートも1本のみ。攻撃へのアプローチは右サイドのスソが担った。スソはこの試合でドリブル7回中5回に勝利し、インテルの左サイドから中央の守備を切り崩すことに成功した。

 ボール支配で勝っていたインテルは、サイドバックとMFを中心にパスを構築。ボールを受けることが多かったカンドレーバはサイド、中央とポジションを変えながらプレーし、見事なゴールも記録した。そしてボランチのコンドグビアはこの図からも分かる通り、パスレシーブのトップに。配球する相手は分散されており、この試合に出場した全選手へパスを送った。

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 一方、守備面においてはスソの対応に苦戦。自陣でのエリア別のチャレンジ勝率(1対1の勝率)を見ると、スソと対峙した左サイドが低い数値となっている。インテルの左サイドバックにはアンサルディがスタメン起用されていたが、彼個人でのチャレンジ勝率は43%。後半途中に交代となり長友が同ポジションを担ったが、長友はチャレンジ5回をすべて勝っており、このエリアにおける問題を修正。新監督の就任初戦でスタメンを外れた長友だが、一つのミッションをクリアできたのは良いアピールとなった。

 それぞれの成果と課題が見えたミラノ・ダービー。ミラノ勢復権に向けて大きな一歩となるのか、今後の試合の動向に注目だ。

データ提供元:Instat

【了】

Soccer D.B.●文 text by Soccer D.B.(http://soccer-db.net/

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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